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Posted by 一二三 - 2010.12.30,Thu
どうも、一二三です~☆

やっと、お正月休みですよーー!
でも転居先にネットが繋がるまではもうしばらく、忙しいですね・・・。
二重生活wやめたい・・・☆

年末年始はどうにも忙しい(苦笑)ので、年内はこれが最後のUPとなります。(多分)
ごめんなさい・・;
カウントダウンUPとかしたかったYO・・・!


そしてM様、5000hitリクエスト本当に遅くなってすみませんでした;(反省)

クリスマスの間でUPしようと思っていた予定が大幅に変更になって、一二三はもう混乱状態w

本当にごめんなさい・・・!!

こんな一二三ですが、これからも来てくれると嬉しいです、嬉しいです・・・!!泣


5000hitありがとうーーーー!☆←今更w

ではリクエストの一つから・・・TVシリーズ「遊戯」のその後を!ということで書きました。

『事実は奇なり』です☆

「つづき」くりっく♪でどうぞ。


~年末ご挨拶~

皆様、今年は本当にお世話になりました・・・!!
思えば今年の9月開設したサイトでしたが、皆様の応援のおかげで軌道に乗ることが出来、ブログサイトにも関わらず、9000hitもの大台に達することが出来ました・・・!!

まさに感無量です・・!!泣

もしもし宜しければ!来年もぜひともよろしくおねがいしたいです!!

これからも鋼牙カオルv萌えはもちろん、牙狼愛vをモリモリUPしていく所存ですのでw

来年もまた御愛好いただければ、幸いですv


それではまた2011年でお会いしましょう!☆

ここからw皆様のご健勝をお祈りいたします!

よいお年をv















大きな屋敷の一室で、小さな背が真剣に書物と向き合っていた。
 
その書物は少年が持つにはおよそ似つかわしくない、分厚く辞書のような大きさの重厚な本だった。
 
ただ姿勢正しく持っているだけで、腕が疲れてくるそれに少年は辟易としていたが、彼の父親が軽々と片手で持っていた姿を思い返し、少年は負けるものかともう一度本を持ち直す。
 
 
少年は何よりも多くの知識を得たいと望んでいた。
 
かつて父も学んだであろうことを吸収していく日々は、少年にとって自身の成長を実感できる貴重な体験だった。
 
 
 
 
 
『事実は奇なり』
~遅ればせながら;5000hit御礼小説☆~
 
 
 
 
 
「“・・・ホラーの血を浄化する方法”・・・、“魂を戻す術”・・・。」
 
主題を反芻する声は今だ幼く、こんな子供が読むにはまだ早い・・・と少年の中指でぶかぶかと揺れながら魔導輪は思う。
 
だが、すでに彼を教え導くはずだった大河は亡く、少年が魔戒騎士になるには己で学ぶほかなかった。
 
 
なまじ頭のデキがいいのか、高度なこともスポンジのように吸収してしまうこの少年に、ザルバはどう教え導くべきか迷っていた。
 
そもそも俺様は師匠など向いてない・・・。
 
とため息が漏れそうになる。
 
 
さらにタチの悪いことに自分を身につけている少年は真剣だ。
 
昼間は肉体の鍛錬を。
 
夜はホラーの知識を、と昼夜問わず己を鍛え上げることに余念がない。
 
もともと真面目な気性がそうさせるのか、父の死を目の当たりにしたためか・・・。
 
 
 
 
とにかく少年が一刻も早く魔戒騎士になろうとしているのは火を見るより明らかだった。
 
ザルバが「根を詰めるな」「そう焦るな」と助言を告げたのはこれで通算35度目である。
 
 
たとえいくら自分が止めようと、執事が泣きつこうと、この少年は己の知識欲が満たされるまで止めることはないだろう。
 
 
ふぅ・・・と息をついた。
 
 
“凝り性”なのは父親ゆずりか・・・・。
 
 
「なぁ、ザルバ・・・・魂を戻す術って難しいの?」
 
 
彼にテキストを開けと命ずる必要はない。
 
なぜなら自ら進んで開き、疑問に感じれば質問してくるからだ。
 
 
《いいや、大したことはない。》
 
「・・・でも、これ読めない・・・。」
 
 
いささか自尊心を傷つけられたのか、不平を顕に少年は本の一節を指差す。
 
弱冠、6つで魔戒語をマスターした少年に読めない文字などあるのか?と疑問に感じながらも、サルバはその文字列を眺めた。
 
 
・・・・ああ。
 
 
至極、納得する。
 
その意味は、少年にはまだ興味すら湧かない事柄だったからだ。
 
当然、そういった類のものを目にすることもないため、言葉の意味が分からなくとも無理はない。
 
 
《それは“接吻”だ。》
 
 
「?・・・“せっぷん”・・・?」
 
「“口付け”・・・今風の言い方なら“キス”か?」
 
「“口付け”でわかったよ・・!」
 
なんだそんなことか、と一気に興味を無くした少年はパタリと本を閉じた。
 
 
「・・・なんで、魂を戻すのにキスが必要なんだろう・・・。」
 
 
ぼそりとどこか恥ずかしそうに呟いたのをザルバは聞き逃さずに答える。
 
 
《そりゃお前、経口で摂取したものは経口で返すのが普通だろう?》
 
さも当たり前に返すと、彼は呆れたようにテーブルに肘をついた。
 
 
「・・・・そんな食べ物みたいに・・・。」
 
 
《魂も似たようなものだろう?》
 
 
「魂は食べ物と違うよ。」
 
《?・・・どう違うんだ?》
 
基本的に人間を喰らうホラーであるザルバにとって、魂を食べるというのはいかにも普通のことだった。
 
アイデンティティーの違いを露見されたところで少年にはそれを返すほどの抗弁は出てこない。
 
「だって・・・そういうのって、特別なものみたいな気がするから・・・?」
 
“キス”だと何度もはっきり言えるほど達観した精神はまだ持っておらず、少年は濁した。
 
 
中指の魔導輪は今一度ふぅとため息を付く。
 
《人間ってのは、オブラートに包みたがる生き物だな。
 要するに口付けも“カニバリズム”の一種だろ?》
 
 
カニ・・・?と疑問符を浮かべて眉をしかめる彼に、今度は魔導輪は片目を吊り上げた。
 
《“人が人を食う”ことだ。
 昔の人間は、別の人間を食うことでその人物の才能や力、美貌が手に入ると信じていた。
・・・不老不死の妙薬なんていうバカもいたな。
まぁ、おおかた口付けはそれの真似事のようなものだろう。》
 
 
目の前の少年は一瞬、嫌な顔を見せて答える。
 
ある種ホラーと変わらない人間の一面に、嫌悪したのかもしれない。
 
 
 
「・・・実際には食べないけど、食べる真似でするってこと・・?」
 
 
《“愛”なんてのは、相手の全てを手に入れたいと望むことだろう?》
 
 
 
ザルバの結論に、ふぅんと何と無しに少年は理解した。
 
 
 
 
 
 
―――・・・
 
 
 
ホラー・ダンタリアンによって奪われたカオルの魂を肉体に戻す際、鋼牙はザルバに方法を教えてもらったあの日のことを思い返していた。
 
 
 
簡単な魔戒語で呪文を唱え、口移しで魂を返すだけ。
 
別段、何の感慨も思わず鋼牙はカオルに口付けた。
 
 
まばゆい光に包まれ、カオルと共に現実に戻ってきたその時は、さすがに安堵したものだ。
 
なにしろ、その日は多くのことがあり過ぎていたから・・・。
 
 
今だ茫洋とした様子のカオルに、鋼牙は「大丈夫か?」と優しく尋ねる。
 
 
何か変なことしなかったでしょうね!?と問い質され、さきほどの行為を改めて思いやると無性に恥ずかしくなった鋼牙は顔をそらした。
 
 
“誰がお前なんかに・・・”
 
 
恥ずかしくなる必要があるのか?
 
 
あれはただそうしなければならなかったから、そうしただけだ。
 
必要に迫られたから。
 
 
「・・・なんか魂、一度抜かれた気分・・・」
 
うー・・・と呻きながら呟くカオルに《全くだ》と同意したザルバがおかしくて、ほっと笑みがこぼれた。
 
 
・・・そんな自分がますます不可解だった。
 
 
「・・帰るぞ。」とぶっきらぼうに鋼牙は声をかけ、階段を足早に下りていく。
 
 
「まっ・・て・・・」
 
滑り落ちるように弱弱しい声でカオルは鋼牙を引き止めた。
 
 
《休ませたほうがいい》とのザルバの助言に同意して、カオルの腰に手を回して階段に座らせながら、鋼牙はやれやれとため息をつく。
 
 
「ごめん・・・」
 
肩に寄りかかって、謝るカオルに鋼牙はどうしたらいいのか分からなかった。
 
今日は彼女に調子を崩されてばかりだと気付いて、内心複雑になる。
 
 
カオルの側にいると、何故だかほっとする自分が分からない・・・。
 
 
そのまま抱えあげて帰ることも出来たけれど、今はただ・・・彼女が眼を覚ますまで待っていようと思う。
 
 
・・・不思議だ。
 
手持ち無沙汰は苦手だったはずなのに・・・。
 
 
 
 
彼女に口付けたのはただ“魂を戻すため”だ。
 
いつかザルバが聞かせたような、カニバリズムに基づく行動などでは断じてない。
 
 
そう、断じてない。
 
 
 
ではこの不可解な感情の正体はいったいなんだろう・・・。
 
一つだけはっきりしていることは、「彼女を守る」という使命感にも似た決意のみだった。
 
 
 
 
 
―――・・・・
 
 
 
15分くらいの間だろうか・・・。
 
少しうたたねしてしまっていたカオルがぼんやりと眼を覚ますと、彼はさっきと変わらず階段の先にある道に眼を凝らしている。
 
 
寄りかかってた肩が少しだけ右に傾いていることに気付いて、カオルは心の中で嬉しくなった。
 
自分のためにわざわざ肩を下げてくれている・・・。
 
寝ている間に、なんだかとってもいい夢を見た気がするのは、鋼牙のおかげだったんだろうか。
 
 
「・・・もう大丈夫、帰ろ!」
 
明るく声をかけると、鋼牙は立ち上がってカオルに手を差し伸べた。
 
え!?何?と瞠目していると、鋼牙は「おぶってやる」とぶっきらぼうに言う。
 
「だっ大丈夫!」と首を横に振るが、その拍子に階段から滑り落ちそうになって、慌てて鋼牙に抱きとめられた。
 
 
それ見たことか、といわんばかりの彼の目に気付いて、カオルは大人しく従うことにする。
 
ほんとは結構しんどいんだ・・・。
 
それすらも見透かされている気がして、カオルは頬を紅く染めた。
 
 
 
 
上下に揺れる暖かな背に身を寄せる。
 
おんぶなんていつ振りだろう・・・・。
 
 
いつもより高い視点に、鋼牙は毎日こんな景色見てるんだ・・・と妙に感慨深く思った。
 
 
 
 
「ね・・鋼牙・・・。」
 
おもむろに声をかけるが、鋼牙は立ち止まらずに、ただカオルの声に耳を傾ける。
 
 
「ありがと・・・・////」
 
 
 
照れを我慢しながらも、精一杯の感謝を伝えたつもりだった。
 
それにも関わらず・・・・
 
 
 
 
「・・・まるで子供が出来たみたいだ。」
 
 
 
失礼極まりない、鋼牙の子供=カオルとの表現に、頭にきた彼女が手足をジタバタさせたのは言うまでもない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
大変遅くなってスイマセンでした;orz
 
5000hit御礼小説になってたでしょうか!?M様ぁー泣
ごめんなさい;
 
カニバリズムとかヤリ過ぎましたw反省します!
 
来年もよろしくして下さいますでしょうか!?ドキドキ
 

拍手[67回]

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Comments
無題
こんばんは!一二三様。藤です。
成程!一二三(ひふみ)様、とお呼びするのですね!
ご指導有難うございます!もう絶対に忘れませんっ!

しかし何とも難しいですね・・・(汗
Wikiってきましたが、やっぱり何とも難しい・・
はじめは「ひとみ」様かな~とも考えていたんです。
何かで「ひとみ」という名前を数字に充てていられた方を思い出しまして・・・
他にも調べてみたら確かに「ひふみ」とはあったのですが、
・・・いや・・・これ名前かな・・・とか色々考えまして。
拉致あかないので聴いちゃいました(笑)

こちらこそこんなやつですが宜しくお願い致しますっ!!
一緒に萌えて下さい!!!!


プロフィールの所にも「つくちゃいました!」とありましたよね。
解ります~
やっぱり自家発電だけってもたないですよね・・・
こうやって話して共有したいですもん!
一緒にもっと牙狼の愛を叫びましょう!!!


本当に今リアルタイムで萌えれるって貴重です。
この前最終日ぎりぎりに映画見に行ったんですけど、
「インタビューか何かで監督が話はオリジナルだけどTVからのファンを裏切らない様に出来てる」
って言っておられて、映画の最後で名前つける~って話になって
「カオルってどうだ?」
ザルバが言った瞬間、きゃぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーぁぁ!!
って叫びたかったですもん!!(笑)
所々あのTVシリーズを思い出させるようなセリフもあって、
「大切な者ならホラーなどに出来るものか!」(うる覚えですけど・・こんな感じのセリフ)
あれ聞いた時カオルのことだ・・・って、一人テンションあがってました(笑)
私やっぱり牙狼好きだわ~って思いましたv
鋼牙の逆ナンシーンは私も思わず笑いました!
素敵なお姉さんにモテ過ぎやろーが!!(笑)
一二三様も小説に書かれていましたが、
烈花とカオルが会うと邪美以上に揉めそうですよね~
烈花すっごい勢いで噛み付いてきそう(笑)
そんな彼女も好きvv
牙狼って皆キャラ良いですよね~
私もシグトの~さん付け好きでした!ザルバにもザルバさんって!



年末お仕事もお忙しい中、お返事・更新本当に有難うござました!
こんなにも小間目に更新して下さって本当に嬉しいんですが、
決して無理しないで下さいね。
私の住んでる地域も最近めっぽう寒くなっちゃって、凍えています・・。
体調崩されている方も多いようですので、
お気持ちだけで本当に嬉しいので、返事もご無理を為さらないでください。
私などはついつい長々打ってしまうので・・・
こうやって語れる場があるだけで感謝感謝です!




Posted by 藤 - 2011.01.01,Sat 00:46:26 / Edit
無題
ああああぁぁーーーーーーー

書き忘れました・・・最悪。。



新年明けましておめでとうございます。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。

大事な言葉を書き損じてしまった。
悲しい・・・

こんなやつですけど宜しくお願い致します。
Posted by 藤 - 2011.01.01,Sat 01:05:46 / Edit
藤様、返信遅くなってすみません!!
あけましたwおめでとうございます!!

一二三も藤様とおんなじこと思いましたよ!v
やっぱり牙狼ファンの心は繋がっていると見た・・・!

1月1日にメッセージいただけて嬉しかったです☆
お忙しいところありがとうございました!

こちらこそ本年もよろしくおねがいします。
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.01.09,Sun 01:53:46 / Edit
咲大様、お忙しいところどうもありがとうですv
返信遅くて、ご迷惑おかけしました!

年末で大変忙しかったでしょうに、拍手ありがとうございます!!

一二三も去年(2010年)ブログ開設してから色んな方と最高の出会いが出来ました☆
正直、作った当初こんなにも多くの方に見てもらえるとは欠片も思っていませんでしたww

次の年も、頑張って牙狼愛を叫びたいと思います!

今後ともどうぞよろしくお願いしますね♪
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.01.10,Mon 23:50:39 / Edit
風の道様、いつもお世話になってます!
こちらこそ、『この出会いに感謝』ですw!

心優しいお言葉ありがとうございますw
「今年の萌えは今年のうちに、来年の萌えはさらに翌年のために!」をモットーに頑張っていく所存です!

Posted by 一二三(管理人)です - 2011.01.10,Mon 23:56:27 / Edit
しゃーりぃ様v話題遅れですみません!
あけました、おめでとうございます!

返信本当に遅くてすみません;
本当に、一二三も去年9月からこんなにも「牙狼」にどっぷり漬かるとは同年8月時点では思いもよりませんでした(汗)
不思議なものですw

ご質問いただいた「一二三のお気に入りサイト」さんについてですが、リンクも貼れてないので紹介していいものかどうか・・・(;´・д・)

特撮サイトさんてシビアなんですよね、立ち位置が・・。
むしろここまで開けっぴろげなのは一二三のトコくらいなものなので・・・(恥)
皆さん、Pass設置してますよね!

なので一二三のほうから他サイトさんの名前とかpassをお教えすることはちょっと差し支えたいのですが、「携帯ホームページフォレスト」にてキーワード検索してみると何か良い発見があるかもしれませんよ?v

あまりお役に立てなくて申し訳ありません;

遅ればせながら、本年もよろしくお願いしますね!
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.01.15,Sat 04:21:41 / Edit
龍鈴様、「遊戯」の回は萌えの宝庫です!
ご感想拍手Thanksですっ!!

いいですよねーーv「遊戯」のラストの鋼牙!!
あの複雑な感じの表情がもぉ///

皆さん、同じこと言ってますね☆

子供鋼牙wかわいい!といっていただけてとっても嬉しかったです!
ありがとうございます~~~☆
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.07.02,Sat 23:57:00 / Edit
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