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Posted by 一二三 - 2011.06.05,Sun

・・・一二三です。

永らく滞納していた3万hit☆の御礼リクエスト小説、ようやくのUPですたい・・・・。

ほんと、ありえなかとです・・・。


・・・一二三です。

実はその前に2万hit☆御礼様が、いらっしゃるとです。

3万の前にUPしろ、という話かです・・・・。


・・・・一二三です。

今日食っためしは夕飯だけです・・・・!


ほんとうに!!ごめんなさいっ!!!orz(全力で土下座)

3万hit(&2万hit)ゲットしてくださった御仁に、あまりに申し訳なくて・・・・・!!泣


「おっそ!;」

「いつの話!?」

という皆様の声が聞こえてきます・・・・ガクガク


すいません!!S様ーーー!

ぶっちゃけ小説の中でも謝りまくってます・・・・・・orz

許していただければ、まことに幸いです(涙)

2万hit御礼も遅くとも絶対UPしますので・・・!!;



早速ですが、3万HIT☆のリクエスト内容をご説明します。


「亜佐美、鋼牙に会う」

です・・・!!

ニュアンス的にはギャグのイメージだったと思うのですが、書いてるうちにあれれれ?;


すいません;こんな話になりましたが、少しでも楽しんでいただければ幸いです。


では「つづき」クリックで小説 『女心は海より深し』へどうぞ。





「もう、マジ信じらんない!!
 ねぇ!カオルもそう思うでしょ!!?」
 
 
「う・・・うん;
 思う思う・・・。」
 
バンッと喫茶店の机を殴りながら訴える親友に、カオルはたじたじとしていた。
 
亜佐美が怒り心頭で語った次第は、やっぱり彼氏のこと。
 
 
何でも、元カノのことを引き摺っているらしい相手は、「亜佐美のことは好きだけど、元カノから貰ったものは捨てられない」なんて言ったらしい・・・。
 
 
これに「ふざけんなーー!」と爆発してアパートを飛び出したのち、こうして私を呼び出して愚痴っているという訳だ。
 
 
・・・そんなこと言ったって、あーた・・・;
 
あなたの隣の「Gucci」のバックは確か前の前の彼氏に貰ったんじゃなかったっけ??
 
 
カオルは半ば呆れながら、亜佐美の話に適当に相槌を打っていた。
 
 
「そういうことでさ!
 飛び出した手前、戻れなくって・・・///」
 
それまで息巻いていた亜佐美が急に、しゅんと姿勢を正す。
 
ちらりと上目使いで私を見た・・・!
 
まさか・・・、と嫌な予感が走る・・!
 
 
「いや!!;ダメよ!ぜったいダメ!!
 私だって居候だし・・・!!;」
 
 
亜佐美が何か言う前に両手を突っぱねて拒否を示すが、親友は構わず両手を拝むようにあわせた。
 
「そこをなんとか・・・!」
 
「無理だってば!!」
 
 
「うっそだぁ~!
 カオルは彼氏とケンカして行く宛てのない親友を、野外にホッポリ出したりしない、すっごい優しい親友だもんね!!」
 
 
ううっ・・・“親友”“親友”って・・!!;
 
 
「ねっ☆
 今日だけ!一晩だけ泊めて!!」
 
 
「うっ・・・うう~~~ん・・・!」
 
 
「えっ?“うん”?
よし!じゃあ決っまり~~!!」
 
パンと手を叩いて、亜佐美はいそいそと上着を着だした。
 
 
「ええっ!?
 ちょっと待って!私はまだ一言も・・・!!」
 
 
立ち上がって、レジに向かおうとする亜佐美の背中に手を伸ばして引き止めると、親友はニヤリと振り返る。
 
 
あんた・・・・あたしが泊めてあげたことあったの忘れてないよね?」
 
黒い・・!!;
 
笑顔が黒い・・・!!
 
 
「うっ・・・。
 わ・・わか・・りました・・・・。」
 
 
「じゃ、早く行くよ~カオル~~!」
 
 
え~~~んっ!!鋼牙ゆるして~~~!
 
 
 
 
 
『女心は海より深し』
~3万hit☆御礼リクエスト小説~
 
 
 
 
 
 
「こんばんはーーー!今夜お世話になりま~~す☆
 カオルの無二の親友、篠原亜佐美で~~すっ!」
 
 
ほんっと、この子怖いもの知らずっていうか、グイグイ行っちゃうやる気はどこから来るんだろう・・・;
 
「は、はぁ・・;」と対応に困っているゴンザさんをそのままに、勢いよく屋敷に踏み込んでいく姿に、カオルはすっかり気圧された。
 
ぼんやりしていると、ゴンザさんから「これは一体どういうことですか?」と突き刺さるような視線が・・・・。
 
胃が痛いなぁ。
 
 
―「わぁ!!vイケメンですね!!」
 
 
玄関の奥から、亜佐美の大きな声が聞こえてくる・・・。
 
鋼牙・・・・間が悪いことに帰ってたのね・・・・;
 
執事と同じく対応に困っている彼から、きっと胃に穴が空くほど睨みつけられるだろうと思うと、この場から逃げ出したくなるカオルだった。
 
 
 
 
―――しばし説明して・・・・
 
 
 
「・・・・。
・・・まぁ、野宿させるわけにもいかないだろう・・・。
ゴンザ、泊めてやれ。」
 
 
えっ!?
 
長いため息のあと、鋼牙の口から飛び出た言葉にカオルは耳を疑った。
 
「そうですね・・・・。
 若い女性が夜一人で出歩くのは危険です。
 主もそう言っておりますので、今日のところはここにお泊まりください、亜佐美様。」
 
 
「あ、すいませ~~んv
 お世話になりますぅ。
 カオルの部屋に泊まりますので、どうぞお構いなくv」
 
常ならぬしおらしさを装う亜佐美に、人の苦労も知らないで・・・と寝目つける。
 
 
 
でも・・・意外だなあ・・・。
 
 
鋼牙のことだから絶対「駄目だ」・・・ってキッパリ追い返すんじゃないかと思ってた。
 
更に状況が悪ければ、私も追い出されるんじゃないか・・;とまで考えていたくらいだ。
 
 
ほっ・・と胸を撫で下ろしていると、鋼牙から痛いほど視線を感じる・・・。
 
わかってるよ、もう!わかってるって・・!!
そんな睨まないでよ!
 
 
「あの!冴島・・さん!」
 
いきなり鋼牙に話しかける亜佐美。
 
えっ・・;何?
 
何故か、緊張してしまった。
 
 
「カオルの彼氏なんですよね!」
 
「は?・・・え、ああ・・・そう・・・だが。」
 
チラリと窺うように鋼牙から目をやられる。
 
 
「一度会ってみたかったんですぅ!v
 写真で見るよりずっとカッコイイですね!!
 身長たか~~い!
 モデルみたーーい!きゃーーv
 普段どういうお仕事されてるんです?
 きっとお仕事場でもモテモテなんでしょうね~~~v」
 
食いつくように質問し始める亜佐美にギクリとして、慌てて止めに入った。
 
「ちょっとちょっと!;亜佐美!!
 とにかく私の部屋行くよ!!」
 
 
え~~~~、もっと冴島さんと話したい~~!と駄々をこねる亜佐美の腕を無理やり引っ張って階段に足をかける。
 
 
亜佐美を引っ張りながら、胸にこみ上げるこのグルグルした感じはなんだろう・・・と考えた。
 
 
 
惚れっぽい亜佐美が、もし・・・鋼牙を好きになっちゃったら・・・?
 
それで鋼牙もまんざらでもなかったら・・・?
 
 
積極的な亜佐美は、きっとどんどん鋼牙との距離を縮めてしまうだろう。
 
私が何ヶ月もかかったことを多分一週間くらいで・・・。
 
そんな亜佐美がうらやましくも、どこか恐ろしかった。
 
 
鋼牙をとられちゃうような気がして・・・・。
 
 
バカね!何考えてるの!
亜佐美は私の親友なんだから・・・!
 
変な考えに頭を振りつつも、今夜だけは鋼牙が仕事になればいいのに・・・なんて思ってしまった。
 
 
 
―――
 
 
自室に入って、私って最低だなぁ・・・、と軽く自己嫌悪に浸りながらマシンガントークする亜佐美の話を聞き流す。
 
「いいな~~vカオル!
 あんたの彼氏メチャクチャかっこいいじゃん!
 毎日、拝めるなんて羨ましい~~!」
 
「そ・・・そかな・・・。」
 
「それに、聞いてた話と全然違うじゃん!
 冴島さん冷たくないよ?
 あたし泊めてくれたし・・・ちょー優しいじゃん!」
 
「う・・・うん・・・そだね・・。」
 
「タッパめっちゃあるしさ!
 あんた、背伸びしなきゃキスも出来ないんじゃないの~~?v」
 
 
・・・・なんでだろ・・・・。
 
胸が苦しい・・・。
 
 
「・・・・ところでさ、絵の方はどうなわけ?」
 
「えっ・・・?」
 
 
ぼんやりしていた私を、亜佐美は軽いノリで冷やかす。
 
 
「冴島さんにべったりで全然描いてなかったりして?」
 
 
「そんな・・・そんなことないよ!!」
 
 
・・・なんでそんなこと言うんだろう。
 
鋼牙に夢中で絵をないがしろにしてるように見えたんだろうか。
 
 
「あんたさ、これから先どうするの?
 冴島さんと結婚するの?」
 
 
え・・・、そんなの・・・・。
 
私にだってわかんないよ・・・。
 
 
「わかんない・・・。」
 
 
「画家になるって夢を叶えたいならさ、私は日本なんかで落ち着いてる場合じゃないと思うんだけど?
 イタリアに留学してたけど、ほんとなら永住する気くらいじゃないと画家として大成なんて出来ないんじゃないの?
 芸術の本場は海外なんだから。」
 
 
亜佐美の言うことはもっともだ。
 
・・・でも・・・。
 
「そう・・・だけど・・・。」
 
「日本は現代美術に高い値なんかつけないし・・・。
 海外で評価されて始めて“画家”って言われるんじゃない。」
 
 
いつになく今日の亜佐美は真剣だった。
 
何事に関してもポジティブな彼女に、現実を突きつけられるなんて思いもしなくて、私はただ黙る。
 
 
「要するにさ、私が言いたいのは。
 結局あんたはどっち取るのかってことよ。」
 
「どっち・・・・」
 
 
「このまま好きな人とずっと一緒にいて、普通に結婚して子供作って、平凡に生きていくのと、画家として生きていくのか、どっち選ぶの?」
 
 
「・・・・それは・・・・。」
 
答えなんてなかった。
 
鋼牙と画家になる夢・・・どっちを選ぶかなんて・・・。
 
「カオルはさ・・・ほんとに才能あるよ。
 すっごいもの持ってる。
 親友の私が保証する!」
 
「・・・・・。」
 
 
亜佐美は自分の胸を叩いて、明るく鼓舞するように言うけれど・・・自分ではとてもそうは思えなかった。
 
個展だってまだ開けてない。
 
代表作のひとつもなければ、現代美術の評論家の本にほんの3行・・・当たり障りのない評価を書かれただけ。
 
 
「別に・・・才能なんか・・・・。
 亜佐美こそ!
 絵はもう描かないの?」
 
まるで責められているかのような状況から早く脱したくて、私は亜佐美に話を切り替えた。
 
 
「なに今更なこと言ってんの。
 私そもそも美大で服飾デザイン専攻だったじゃん。」
 
 
軽く笑って答える亜佐美が少し嫌だった。
 
私の大好きなことを、彼女はあっさり諦めてしまえることが癇に障り、眉をしかめる。
 
 
「でも油絵だって描いてた!」
 
 
「・・・・。
 私さ、もう絵は描かないって決めたの。」
 
そう告げた亜佐美の目は今まで見たことないくらい真剣で、決意のようなものも感じる。
 
 
「な・・・なんで?」
 
「私はカオルとは違うの。
 天才じゃないもの。」
 
 
聞き捨てならない一言だった。
 
「私だって!天才なんかじゃ・・・・!」
 
つい先日、展示を断られたことが頭をよぎる。
 
『凡才』だと自分自身に落胆したことを。
 
 
でも亜佐美はそんなことがあったなんて知らないから、構わず私の神経を逆撫でていく。
 
 
「そりゃ、カオルが必死に努力してたのは知ってるよ!
 何もしないで上手くなったわけじゃないって・・・!
・・・・私だって頑張ったから分かる。
 でも結果はあんたとは違ってて・・・・。
 やっと、カオルと自分を比べないで済む場所を見つけたの!!」
 
 
「そんなの・・・ただ逃げてるだけじゃない!」
 
 
自分でもひどいことを言ってるって自覚はある。
 
それでも亜佐美がそんな風に思ってたことが辛くて・・・言葉が止まらなかった。
 
私の言葉に亜佐美がグッと一瞬息を飲む。
 
「!・・・逃げてないよ。
 逃げてるのはカオルの方でしょ!?」
 
 
「っ・・・!もうほっといてよ!
 亜佐美には私がどうしようと関係ないじゃない!?
 亜佐美のおせっかい!」
 
 
「友達だもん!おせっかい妬くよ!」
 
 
「何も知らないくせに勝手なことばっか言わないで!!」
 
 
鋼牙のことも、私がどんな目にあったかも、何も知らないのに!
 
頭の中がグチャグチャになって、もう訳がわかんなくなってた。
 
 
いつしか怒鳴り合いになった会話は、どんどんエスカレートして、カオルは枕を引っ掴むと亜佐美に向かって投げつける。
 
 
しかし枕は難なく受け止められて、亜佐美は逆に投げ返そうと枕を振り上げながら声を張り上げた。
 
「そうだよ・・・わかんないよ!
 だって何も話してくれないじゃないっ!!
 カオルの分からず屋!!」
 
ボスン!と亜佐美が投げ返した枕が顔面を直撃した。
 
「うっ・・・!
 ひっ、・・・!!」
 
 
ちょっとだけ痛い。
 
でも本当に痛かったのは顔じゃなくて心だった。
 
目じりから熱い涙が零れ落ちて頬に線を描く。
 
流れる涙もそのままに、カオルはもう一度枕を亜佐美に投げつける。
 
 
 
言わなくても私のこと分かって欲しかった。
 
 
「だって亜佐美みたいに割り切れないもん・・・!!
 どっちかなんて選べないよ!」
 
「それが中途半端だって言ってんの!」
 
怒鳴り返した亜佐美も泣いている。
 
 
考えないようにしてたことを亜佐美によって浮き彫りにされた。
 
鋼牙とずっと一緒にいたい。
 
でもそれが叶わない願いだってことも知ってる。
 
魔戒騎士だから・・・・いつ別れが来るかわからない。
 
 
彼を信じてるけど不安な気持ちはやっぱり消せなくて・・・・。
 
 
じゃあ、鋼牙と別れて画家になる夢を追いかけて外国に住む?
 
でも自信がない・・・。
 
外国に行っても芽が出なくて売れなかったら?
 
 
 
ううん、それ以前に・・・・
 
 
鋼牙がいなくちゃ・・・・絵が描けない自分にもう気付いちゃってる・・・・
 
 
 
結局、亜佐美の言うとおり自分はどっちつかずだ。
 
でも認めたくなくて・・・・亜佐美に分かって欲しくて・・・・。
 
 
「もうほっといてよ!!」
 
ソファのクッションを持ち出せば、亜佐美も枕で応戦してきた。
 
 
「ほっとけないっつーーーの!!」
 
ばんっ!と枕が筆の入ったバケツにぶつかって中身が床に散乱した。
 
 
 
 
大きな物音と声に気付いた執事が、心配になってカオルの部屋を訪ねる。
 
ノックもおざなりに、扉を開くと予想だにしていなかった状況が広がっていた。
 
 
―「失礼しま・・・・!!
  何をやってらっしゃるんですか!?御二人とも! 
  喧嘩はおやめください!!」
 
 
今にもクッションを投げ返そうとするカオルの腕を慌てて止めに掛かる。
 
しかし、興奮したカオルはゴンザの静止を聞かない。
 
尚も腕を振り上げようとしながら、ボロボロ涙を零して叫ぶ。
 
 
「亜佐美みたいにはなれないよ!!
 お父さんみたいにも!
 鋼牙にもぉー・・・!!」
 
 
「そんなのしょうがないでしょ!!」
 
 
「私は!私だけ・・・中途半端で・・・!!
 亜佐美に言われなくたって分かってるよ!!
 自分のことは自分で決めるよ!」
 
「じゃあどうするか言ってみなさいよーーー!
 この分からず屋!!」
 
 
執事が間に入り、事態は収束するかに思えたが、カオルと亜佐美は一向に喧嘩をやめようとしない。
 
「やっやめてください~~~!」
 
 
 
今度は執事の悲痛な喚き声を聞きつけた鋼牙が部屋に乱入する。
 
 
―「どうした!?」
 
執事の悲鳴を聞きつけ、開けっ放しだった扉の向こうから、鋼牙も血相変えて駆け込んできた。
 
部屋の惨状を目の当たりにして、鋼牙は言葉を失う。
 
 
もともと片付いた部屋という訳ではなかったが、今この状況はあまりにひどかった。
 
なによりカオルにとって何より大事な絵が床に倒れている。
 
その事実は鋼牙を驚かせるには十分だった。
 
どういうことか、とカオルと亜佐美を交互に見たその時・・・
 
 
 
「もうヤダ!!
 亜佐美のバカーーー!!」
 
とにかく手当たり次第、物を投げ合っているカオルと亜佐美。
 
 
手に触れるもの全て放り投げるものだから、カオルは自分が何を引っ掴んだのかも分からないまま、“ある物”を投げた。
 
「カオル様・・・!」
 
 
それはだめだ、と慌てて手を止めようとする執事の声はすでに遅い。
 
 
カオルが投げたのは亜佐美の鞄。
 

 
 
鞄の口が開いていて、そこからたくさんの絵の具のチューブがバラバラと音を立てて床一面に散らばった。
 
 
 
 
カオルの涙が一瞬止まり、床に落ちた絵の具を凝視する。
 
それは見覚えのあるものだった。
 
 
しん・・と部屋が耳に痛いほど急に静かになる。
 
 


 
「・・・・学生の時、その絵の具が好きって・・・・カオル言ってたから・・。」
 
亜佐美が言いにくそうに静寂を破った。
 


 
 
「うっ、ひぐ・・・!」
 
亜佐美の言葉を聞いた途端、カオルが堪えきれない嗚咽を漏らして大声で泣き始める。
 
「うぁぁぁー・・!!!ああああーー!」
 
 
 
「うぅ・・・泣くなバカ!」
 
カオルに怒りながらも、亜佐美の声も揺れていた。
 
つられるように彼女も大声で泣き出す。
 
 
「あぁぁぁーーーうぁーーー!!」
 
 
 
2人して子供のように泣きじゃくられて、鋼牙は全く状況を理解できずに固まった。
 
執事もオロオロとそんな2人を見つめている。
 
 
 
「ごめんね、ごめんね亜佐美・・・・!!ごめんごめん・・!!」
 
 「うぅっ・・!ごめん、ごめんーーーかおるぅ・・・!!
 あたしッ・・ほんとは・・・!さびしくて・・・!!
 カオルとられちゃったんだって・・・・だから・・・・!」
 
 
「ううんっ!私が悪いの・・・!
 ごめんね!ごめんね!!」
 
 
「違うの!私が勝手に・・・!
 ホントはどっちでもよかった。
 恋と夢、どっちを選んでも応援するつもりだった・・・!
 どっちも選んだら、もっと応援するつもりだったのに・・・!
 ごめんね・・・・!」
 
 
「絵の具・・・ありがとう・・・!!
 亜佐美の言いたかったこと、分かったよ・・・!」
 
 
「私も、カオルの気持ちわかった・・・!!
 冴島さんが好きになれて良かったね!
 良かったね・・・! 
 良かったね、カオル・・・!!
 よかったよぉ~~~~!!」
 
 
「うん、うん・・・!!」
 
 
なぜ自分の名前がそこで出てくるのかもさっぱりわからない・・・;と鋼牙は一人冷や汗を流した。
 
もしかして・・・俺、原因なのか?;
 
 
女って・・・・やっぱり良く分からん・・・・。
 
 
今だきつく抱き締めあって、号泣する二人に鋼牙もゴンザもついていけなかった。
 
 
 
―――・・・・次の日の朝
 
 
 
「おっせわになりましたぁ~~~!!」
 
「亜佐美!また来てね!!」
 
 
晴れやかな二人の女性に対し、男二人はどこかブルーな気分のまま玄関口に立つ。
 
バイバ~~イ!と元気に手を振って、亜佐美を見送るカオルに鋼牙はそっと話しかけた。
 
 
「・・・おい。
 結局昨日は何だったんだ?
 全然、訳が分からないんだが・・・。」
 
「そうですとも!私にも教えてください、カオル様!」
 
 
カオルの答えを今か今かと待つ鋼牙とゴンザが面白くて、カオルは不敵に笑う。
 
 
「ふふっ!
 女の子はね、複雑なのv」
 
 
途端にはぁ!!?と破顔する二人にカオルはにこにこ笑いながら構わず告げた。
 

 
 
「男なんかには分かんないのよ~♪」
 
 
 
そのまま鼻歌を歌いながら居間へと引き返していくカオルの背中を、鋼牙とゴンザは奇怪なものを見るかのような目で見つめていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
おしまい☆
 
 
 
女同士はなんかこういうのありますよねwなんかこういうの・・・・w
 
皆様に共感していただけるといいんですが・・・;不安・ω・`)
 
 
ほんとーーーーうに!!3万hitのお礼小説が遅れに遅れまして申し訳ありません!!orz
 
ごめんなさい~~~~!しゃーりぃ様―――!!。・゜・(/Д`)・゜・。
 
  
 
 
 

拍手[25回]

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Comments
女の友情は厚いんデス
こんばんわ 一二三様
なまけたろうです。
やっぱり「女ってかわいい」と思いました。
亜佐美は鋼牙に嫉妬してるんですよね~
 私にも親友がいますが、私が結婚する時に散々
旦那さんに「○○ちゃんを私から獲ったぁ」と言われたそうです(笑)
そんな彼女も結婚し私は同じ様に彼女の旦那さんに恨み事を言いました。
だから、亜佐美の気持ちが分かります。
(偉そうだなぁ・・)
女の友情って、どんな壁より厚いんですよ。
こんな気持ち男の人には理解不能なんですよね
(笑) それではまた
Posted by なまけたろう - 2011.06.05,Sun 21:38:44 / Edit
Re:女の友情は厚いんデス
なまけたろう様、コメントありがとうございます!!

いつもながら返信が遅くなってしまってすみませんorz

感想、とってもありがたいです!v
正直いってかなり賛否の別れるお話に、こんな風に共感していただけるなんて光栄です☆

一二三は中学、高校と女子校だったのでそれはもう色んなことがあったんですがw今でも一生の友達が多くいます。

それこそ喧嘩もたくさんしましたが、それでも続いている友情は一生ものなんだなぁ、と思っています。

カオルと亜佐美も一生の友達で居て欲しいな、とある種の願いを込めて書きました。

お付き合いくださり、ありがとうございます。

Posted by - 2011.06.09 at 23:30
ふ…不覚っ!!
一二三さん、こんばんは!

土曜日の子供の運動会でくたびれてしまい、いまだダメージの抜けないアラフォー、しゃーりぃです。

自分リクエストの3万hitの小説が出ているにもかかわらず、コメントがこんなに遅れてしまうとは、ホントに不覚でした。いやはや申し訳ないです。

そして、一二三さんが100万回謝り倒すとおっしゃるなら、私は100万1回『ありがとうございます』と言うぞ~というぐらい、お話は素敵なものでした。

おばちゃん、ドキドキして読んじゃいましたYO!

カオルと亜佐美、友情には自称『女心のわからない男』鋼牙君はおろか、『空気を読む天才執事』のゴンザさんでさえ入り込めないものなのデス☆

男子も女子もみんな『かわうぃ~NE☆(byオリラジのチャラ男君)』

すんません、うれしくてちょっと壊れているみたいです。

もいっかい読んできますです!!

それでは、また(・。・)/





Posted by しゃーりぃ - 2011.06.06,Mon 21:41:21 / Edit
Re:ふ…不覚っ!!
あ、ありがとう・・ございます・・・!!泣(ノД`)・゜・

正直、3万hitの御礼と言うにはあまりにもな出来で・・・・・一二三自身泣きそうになってたんですが、寛容なお言葉にそっと胸を撫で下ろした次第です・・・!

しゃーりぃ様、本当にありがとうございます!!

実は最初はまったく違う話でしたw
当初の流れでは亜佐美と鋼牙がカオルのことについて語り合う話だったんですが、それだとカオルがあまりにも子供になってしまうので;汗

女同士のあのなんとも言えない空気を表現したくなり、こういう話になりました。


しゃーりぃ様へ、友情を込めて。


一二三
Posted by - 2011.06.09 at 23:45
ちゃーみーママ様、共感頂けてよかったです泣
拍手ほんとうにありがとうございます!

女性って男性から見ると不可思議な生き物なのかもしれませんw

女同士の深い友情には何だかどっか繋がってるみたいなw共同体みたいな意識があって、そこからどっちか一方が離れると、妙に自分だけ置いてけぼりになったような感覚になるw

そういう感じが書ければよかったんですが、あまり巧く出来ませんでしたね;wwたはは・・・。

もっと努力しないといけないし、経験しないといけないこともたくさんあるんだなあ、と書いてみてよく分かりました!

今回もお付き合い下さり、誠にありがとうございました!
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.06.19,Sun 23:20:43 / Edit
なな様、助かりました!
拍手ありがとうございます!

貴重なご意見、とても助かりました☆

>「不思議なようなお話」

一二三としてはそう言って頂けて何より助かりました!

そうなんですw不思議なんです。

一二三もこの話、不思議だと思いますww笑


今回もありがとうございました!





Posted by 一二三(管理人)です - 2011.06.21,Tue 21:39:17 / Edit
めめ様、とっても良いご趣味でv
拍手ありがとうございます!!
お元気そうでなにより!!(熱)

「女性にまくし立てられる鋼牙が可愛い」とのご意見ありがとうございます!!w

男性にはなかなか入っていけない領域の話のせいか、鋼牙手も足も出ず。

黄金騎士にも弱点があったんですねw
(むしろカオルが最大の弱点ww)

今回もありがとうございました!

キリ番、きっといつかゲッド出来る日が来ますように☆
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.06.21,Tue 21:45:01 / Edit
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