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Posted by 一二三 - 2011.03.06,Sun
どぎゃーーー!

遅れに遅れまくった;(汗)13500hit☆リクエスト小説ようやくのUPです・・・・!!orz

リクエストくださったN様(なな様←伏字)!!ほんとにごめんなさい!!;
せめて、喜んでいただければ幸いです泣


速かったわーー(;´д・)

正直言うと、1万から先3万まで記憶が無いわww
歳はとりたくないものですね・・・・!!(爆)←つい最近「いくつになっても誕生日おめでとう!」とか言ったばっかだよ!!ヒィ;ばか!


さて♪今回の御題は・・・!!


「鋼牙とカオルでデートv」です!!

鋼牙のいじらしく、深い優しさが感じられるようなvということですよ!奥さん!もう忘れてるかもしれない奥さん!ww(笑)

逆看病ネタwも入れようかと思いましたが、話が異常に長くなるので今回は見送りました☆(さよなら~~!)

またの機会にでも是非!v



と、まぁ・・・御題どおりになってればいいんですけどね;
そうなってれば、一二三も安心ガロwなんですけどね!!(大汗)

御題どおりに「デート」が書けてるのか。

それとも例のごとく脱線しているのか!?


真相はその目でお確かめください。


※劇中でカオルが「これってデートだよね?」と尋ねておりますので、本当にそうなってましたら、是非ともコメントで鋼牙と同じ台詞をお願いします☆ww


!恒例の注意v!

・カオルが乙女モード全開ww←やりすぎ;
・鋼牙がツンデレーナv
・プチわらしべ長者



以上を踏まえてw 13500hit 御礼小説 『白い絵の具』へどうぞ!

※小説へは「つづき」クリックで♪


 
「さて、と!」
 
鉛筆で下書きを入れたキャンバス地にふぅと息をつく。
 
これから一筆一筆、白い紙に色をのせていくのだ。
 
その一番最初の一筆がカオルは好きだった。
 
堪えきれない高揚感を感じ、胸が躍ると同時に自分の頭が一瞬キンと冷える。
 
・・・・とても集中しているのが分かる。
 
 
一つのことに集中している自分が好きだ。
 
 
よし!と今一度イメージを決めると、カオルはパレットに絵の具をのせていく。
 
 
次々とチューブを絞るうち、最後に・・・と手に取ったそれは平べったく潰れていた・・・。
 
 
 
「ああ~~~~~!!」
 
 
 
 
 
『白い絵の具』
~13500hit御礼☆小説!あなたに捧げるこの想い!ww~


 
 
冴島邸に絶叫を響かせながらカオルは頭を抱える。
 
やばい!白の絵の具もう無いし・・・!!
 
 
なんで前使い切ったとき、買い足しに行かなかったのよ・・!と昔の自分を責めても仕方ない。
 
無いものは無いのだ。
 
 
集中を見事に阻害され、がっくりと肩を落とす。
 
しょうがないわ・・・買いに行こう・・・。
 
別に今日にこだわる必要は無かったけれど、カオルはどうしても今すぐ色を塗りたかった。
 
 
膳は急げ!と階段を駆け下り、ゴンザに一声かけると、カオルは猛然と外へと駆け出した。
 
 
 
・・・・
 
 
行きつけの画材屋へと辿り着き、肩で息をしながら目当てのものを探す。
 
ところが、いつもの棚に白の絵の具だけ見当たらない・・・。
 
 
慌てて駆け込んできた様子に驚きつつも、棚の前で「あれ!?あれあれ!??」と困惑を顕にするカオルに、顔見知りの店長は話しかけた。
 
 
「どうしたの?何か探しものかい?」
 
「あ、あの!このメーカーの白はもう無いんですか!?」
 
 
「ああそれか!・・・ごめんね、ついさっき大口のお客さんが、まとめて買い占めちゃったよ。」
 
 
「ええええーーー!!」
 
店長の無情な情報にカオルは愕然とする!
 
なんで今日に限って・・・!
 
「その人、どんな人でした!?」
 
「え?えと・・・スーツの女性で、台車に載せていったからすぐ分かると思うけど・・・」
 
「ありがとございます!!」
 
 
後ろでまだ何か言っている店長の声を右から左に流し、カオルは大急ぎで店の外に出た。
 
一つくらいなら売ってもらえるかも・・・!?
 
 
淡い期待を抱きながら、カオルはそのお客さんを探して商店街を走る。
 
 
きょろきょろと周囲を見渡しながら走っていたため、曲がり門から出てきた人物に気付かなかった・・!
 
 
「きゃ!」
 
見事にぶつかって、カオルは横に倒れそうになる。
 
そのまま、地面に激突する覚悟を決めた時、グイとぶつかった人物に身体を支えられ、転倒を免れた。
 
「あ、ご、ごめんなさい!!」
 
謝罪しながら、その人物を見やると・・・・
 
 
 
「こっ鋼牙!?」
 
 
仏頂面の恋人の顔が間近に見えた。
 
 
「まったくお前は・・!!
 前も見て走れないのか!?」
 
「め・・・面目ない・・・;」
 
 
叱られた内容は至極、当然のことでカオルはなんとも言い返せなくなる。
 
・・・でも、ぶつかった相手が鋼牙でよかったぁ~~・・。
慰謝料請求されても、文句言えないよ・・・。
 
 
ほっと息をついたが、悪かった。
 
「Σいひゃい!いひゃい!」
 
いまだ鋼牙の腕に掴まっている自分の頬を、彼が思い切りつねる。
 
「聞いてるのか?」
 
 
一人思案してる間に、鋼牙がいくつか小言を言ったようだが、まったく耳に入ってなかった。
あんたは私の保護者か・・!
 
 
「あーーーはいはい、気をつけます~~!」
 
反抗的な態度が気に入らないらしい鋼牙がまた少し眉間に皺をよせる。
 
・・・あ、やばい?
 
 
 
「・・・ところでお前、何をそんなに急いでいたんだ?」
 
あ!!
 
鋼牙の質問で、はたと自分の目的を思い出した。
 
「あ~~~!もう!鋼牙のせいで忘れてたじゃないの!」
 
 
すぐさま鋼牙に背を向けて走り出そうとすると、再び彼に二の腕を掴まれる。
 
 
「だから走るな、と・・・!!」
 
「ふぎーー!はーなーしーてぇーー!
 私はすぐ行かなきゃならないの・・!!」
 
「どこに!?」
 
「スーツの女の台車によーーー!」
 
「はぁ!!?」
 
 
今は鋼牙と問答してる暇ないのよ!
 
でも、理由を話さないと行かせてくれないし・・・!
 
もぉ!急いでるの見てわかんない!?
 
 
「空気よめ!!;」
 
 
罵声のごとく後ろの鋼牙に声を投げかけると、彼はやれやれと息をついた。
 
 
私の必死に形相に、鋼牙も分かってくれたのかしら?
 
やっと手を離してくれる、と思ったのも束の間・・・
 
 
鋼牙が私の横をすり抜けて、前方を走る!
 
逆にぐいっと腕を引かれて走った。
 
 
「こっちでいいのか!?」
 
目線だけ後ろに向けて尋ねられ、驚きつつも返事する。
 
 
「う、うん・・!!」
 
 
付き合ってくれるの!?
 
ほんとにいいの?鋼牙!
 
 
人々の横をすり抜けながら、商店街を走る白いコートの背中に胸がときめいた。
 
繋がれた手をぎゅっと握り返す。
 
 
なぜだろう・・・・!
 
ただ街中を二人で手を繋いで走ってるだけなのに・・・!
 
 
すごく嬉しい!楽しい・・!
 
 
まるで飛んでるみたいに足が軽かった。
 
 
鋼牙となら、走るのだって楽しい。
 
 
思わず笑い声を漏らした私に、鋼牙は耳をうっすらと赤くして口元だけ微笑む。
 
 
人目を憚らない自分たちが恥ずかしかった///
 
 
 
商店街を過ぎると高層ビルが立ち並ぶオフィス街。
 
走っていた足を止め、きょろきょろと辺りを見渡す。
 
スーツを着ていたことから、きっと絵の具をなにか業務で使うのだとオフィス街へと検討をつけたが、台車を引く女性は見当たらない。
 
イヌの散歩をしているご婦人に、カオルは思い切って尋ねることにした。
 
 
「あの、すみません!
 台車を引くスーツの女性見かけませんでした?」
 
 
「え?さぁ・・・どうかしら・・・。」
 
女性の連れていた犬がワンワンとカオルを吠え立てる。
 
「あ!こら、やめなさい虎鉄。
 おかしいわね、むやみに吼えたりしないのに。」
 
ワンちゃんの様子に、カオルはふと上着のポケットの中を思いやった。
 
あ・・・これ・・・。
 
今日、ゴンザさんに作ってもらったクッキーを3枚ほど小さなラッピング袋に入れていたことを思い出す。
 
「この匂いで・・・!」
 
「おいしそうなクッキーですね!」
 
ご婦人はにこやかに褒めてくれた。
 
「よかったら、どうぞ!
 今日焼いてもらったものなんです!」
 
「でも悪いわ・・・。
 そうだわ、お返しにこれあげる!」
 
 
クッキーを差し出すと、ご婦人もバックから袋に入った小さなストラップを出した。
 
「限定品なの!
 あなたにあげるわ。
 人探し頑張ってね!」
 
そう告げると、ご婦人は犬の散歩を再開して去っていく。
 
 
・・・もらっちゃった・・・。
 
あっけに取られて後ろ姿を見送っていると、やり取りを見守っていた鋼牙から怪訝な表情でツっ込まれた。
 
 
「・・・お前・・・・、クッキー持ち歩いてるのか・・・?;」
 
「ち、違うわよ!!///今日はぐ・う・ぜ・ん!!;」
 
 
恥ずかしさに顔を真っ赤にするが、鋼牙はさして気にする素振りも見せず、呟くようにカオルに尋ねる。
 
「なぜ、スーツの女を探している?」
 
「え?えと・・・・;」
 
 
理由を言ったら鋼牙は怒るかもしれないが、付き合ってもらっているのだから言わなければ・・・。
 
かくかくじかじかで・・・事の次第を説明すると、案の定・・・鋼牙は呆れてため息を漏らした。
 
 
「・・・あきらめろ・・。
 その絵の具は他の店には置いてないのか?」
 
「う・・うん・・・・この街では・・・・。」
 
わがままを言っているのは分かっている。
 
居心地の悪さに手をもじもじとさせた。
 
・・・・まるで子供ね・・・。
 
 
自分自身に呆れるのだから、鋼牙なら尚更だろう。
 
「・・・別の街にならあるのか?」
 
「えっ!?
 う・・・うん、隣の市なら・・・たぶん。」
 
「・・・・そこならぎりぎり管轄内だ。
 しょうがない・・・・一緒に行ってやる。」
 
 
えっ!!?
 
意外な提案に、カオルは驚いた。
 
「ほんとに!?」
 
「勘違いするな。
 同じ方向に、気になるオブジェがあるだけだ。」
 
ぶっきら棒に告げながら、背を向けて駅に向かう鋼牙・・・。
 
 
その不器用な背中に、カオルははにかんだ笑みを浮かべる。
 
うそつき!///
 
小走りで彼に追いついて右手を握った。
 
「ね?また手・・・繋いでもいい?」
 
 
「当然の報酬と受け取っておく・・・。」
 
 
ぎゅっと繋いだ手を鋼牙が優しく握り返した。
 
 
《・・・やれやれ、今日は随分と遠出だな・・・。》
 
 
ごめんね、ザルバ。
 
でも鋼牙はあなたにだって譲れないの!
 
 
 
電車に揺られながら、車窓を流れる景色を二人眺めた。
 
15時くらいだと、あんまり混んでなくて長いすに座っているのは私と鋼牙だけだ。
 
隣の街まで20分ほど・・・。
 
何を話すわけでもなかったけれど、触れ合った肩や繋いだままの掌・・・。
 
恥ずかしいのか目を合わせようとしない鋼牙。
 
 
・・・20分間、幸せ・・・。
 
 
―――・・・
 
 
電車から降りて、馴染みの画材屋を目指す。
 
すると、画材屋の前で一人の少年が悔しげに表のキーホルダーを眺めていた。
 
「ぐーーー!ここにもないや!!」
 
地団駄踏む姿に、カオルは先程ご婦人から貰ったストラップを徐にポケットから取り出す。
 
 
「あーーーー!お姉ちゃん、それどこで買ったの!?」
 
少年はカオルが持つストラップを指差した。
 
「え?これ?
 貰ったの。」
 
「いいなーーー!」
 
心底うらやましそうに言う少年に、カオルはストラップを差し出す。
 
「欲しいの?じゃあ、あげる!
 お姉ちゃんには要らないし・・・・。」
 
「いいの!?やったーーー!」
 
満面の笑みを浮かべて貰ったストラップを握り締める少年を、カオルも鋼牙も優しげに眺めた。
 
「じゃあ、お返しにこれやるよ!」
 
少年はぐっとカオルの手にそれを押し付けると、嬉々として走り去っていく。
 
手に握らされたそれを見ると水色輝くガラスのようだった。
 
ガラスの破片が磨耗されて宝石みたいに見える。
 
 
小石が宝物だった、幼いころを思い出してカオルは嬉しい気持ちになる。
 
 
これからの目当ての白い絵の具を買えると思うと、さらに気持ちは弾んだ。
 
喜び勇んで店内に入る・・・・
 
 
 
が・・・。
 
 
「なんでーーーー!?
 なんで白だけ無いの!!?」
 
カオルはがっくりと肩を落とした。
 
何せ、鋼牙に付き合ってもらって、さらに隣街まで遠出してきたというのに、・・・腹の立つことに他の色は山ほどあるというのに!
 
白い絵の具だけ無いなんて・・・!
 
 
 
「・・・カオル・・・。
 しょうがない・・・今回は諦めろ。
 他の白じゃ駄目なのか?」
 
慰めるように鋼牙に肩を叩かれるが、カオルは泣き出しそうに眉をハの字にする。
 
 
「・・・ぅん・・・。
 ここのメーカーの白が一番綺麗な色してるの・・・・だから・・・。」
 
落ち込んだ様子のカオルに鋼牙は妙に感心してしまった。
 
・・・白にも色々あるんだな・・・。
 
正直言って、ただの単色だと思っていた。
 
 
「悪いね~・・・;お客さん。
 さっき来た人が全部買い占めちゃったんだ。
 一足遅かったね。」
 
 
・・・・なんで白ばっか買い込むお客がいるのかしら?
 
うな垂れて何も言えないカオルに変わって、鋼牙が店主に尋ねる。
 
 
「・・・そのお客と言うのは、まさかスーツの女性ですか?」
 
 
「え?ええ!ええ!そうですよ。」
 
 
・・・・鋼牙と店主が何事か会話を交わしているのを遠くに聞きながら、カオルはのっそりと立ち上がる。
 
 
その拍子に、先程少年から貰った石のようなガラスが床に転がった。
 
 
「ああっ!!それは・・・!!」
 
いきなり店主が大声を上げる!
 
 
「こっ、これが何か?;」
 
カオルが拾って聞き返すと、店主は興奮を顕に詰め寄ってきた。
 
「それは“ヘミモルファイト”ですよ!!
 とってもレアな石です!」
 
 
「ええ!?;
 これガラスじゃないんですか?」
 
「とんでもない!
 私は趣味で石のコレクターをやってまして、詳しいんですよ!
 どうか、それを譲ってもらえませんか!?」
 
 
深々と頭を下げられて、カオルは熱意に打たれそうになる。
 
・・・・自分が持ってても価値の無いものだし・・・・あげてもいいかな・・・・。
 
もし、これをくれた少年がこの石の価値を知らなかったら可哀想だけど・・・。
 
まぁ、いいか・・・と石を差し出そうとしたその時―――
 
 
「ちょっと待てカオル」
 
 
鋼牙から突然静止の声がかかった。
 
「この店主にタダでくれてやる義理はない。
 専門店で売ればそれなりの値段で買ってくれるはずだ。」
 
絵の具も無かったし。
 
 
と強気な鋼牙に冷や汗が出る。
 
世間離れしてるくせに、妙にこまかいことを言う彼をカオルは意外に思う。
 
確かに現実はそんなに甘くないけど;
 
「分かりました!
 絵の具は無かったけれど、お目当ての白の絵の具で描いた有名画家の絵を差し上げます!」
 
 
なんでそうなる?
 
と今にも食って掛かりそうな鋼牙に、店主は脂汗を滲ませながらおずおずと語る。
 
 
「いや!;ほんとに価値のある絵なんですよ!!
 黒い画用紙に白の絵の具で描かれてる絵です!」
 
「それ見せてください!!」
 
店主の言葉にカオルが鋼牙を押しのけた。
 
 
 
 
―――・・・・
 
 
 
 
「・・・本当によかったのか?」
 
駅に向かって引き返しながら、鋼牙がカオルに尋ねる。
 
「うん!
・・・なんかあんまり聞いたことない画家だけど・・・。
面白いし・・・。」
 
それは変わった絵だった。
 
それほど価値があるのかどうかは問題ではない。
 
目的のものも手に入らなかったけど、不思議と後悔はなかった。
 
店主の気持ちが嬉しいし、なにより鋼牙が探しものに付き合ってくれたことが幸せだ。
 
 
 
「あ、鋼牙!
 せっかくここまで来たし、ちょっと寄っていきたいとこがあるんだけど、いい?」
 
 
「ああ・・・ついでだからな。」
 
 
夕暮れが二人の影を長くする。
 
繋いだ手と同じく影が重なっているのを見て、なんとなく照れた。
 
オレンジ色に染まる並木で出来たアーチを越えると、潮の香りがする。
 
 
 
堤防から、黄金に輝く美しい海が臨んでいた。
 
 
夕日が海の上に浮かんでいて、どこか懐かしい感覚をカオルは憶える。
 
それは憧れにも似た想いだった。
 
 
「・・・・海を眺めるなんて久しぶりだ・・・。」
 
 
呟くように言った鋼牙の髪が夕日と同じ色に染まっている。
 
海と同じく美しい光景にカオルは目を細めて見とれた。
 
「・・・光(ひかり)ってね。
 皆、黄色とかオレンジ色だと思ってるんだけど・・・・ほんとは色なんて無いの。」
 
「ああ・・・そうだな。
 光は秒速30万kmで物質を透過し、反射によって視覚に刺激を与える。
 それを色として認識するんだ。」
 
 
自分の知識のはるか上を行く鋼牙の返答にカオルは苦笑で返した。
 
 
「だからね、鋼牙の鎧の色って・・・ガロの色ってほんとは何色なのかな?」
 
 
鋼牙は目線を斜めにして思案する。
 
 
「厳密に言えば、色は無い・・・が正しいな。」
 
 
 
「不思議だね・・・。」
 
「・・・ああ。」
 
 
「・・・私の描く絵も・・・ホントは真っ白な画用紙のままなのかなぁ?」
 
 
「・・・・・。
・・・・・・・それは違う。」
 
 
「えっ?」
 
 
「俺にはわかる・・・。
 お前の絵も、色も、心も・・・・。
 
・・・・・ちゃんと見えている。」
 
 
 
 !  ・・・ありがとう・・鋼牙。
 
 
カオルは鋼牙の肩に頭を預けて俯いた。
 
 
「・・・・なぜ泣く?」
 
夕日をじっと見つめながら、鋼牙が優しく尋ねてくれる。
 
 
「・・・・わかんない・・・嬉しいから、かな・・・!」
 
 
綺麗・・・・ほんとうに・・・。
 
海よりも、空よりも、  ・・・あなたが。
 
 
鋼牙がカオルに優しく触れるだけのキスをした。
 
 
慰めるように、慈しむように・・・、瞼に、頬に、こめかみに、額に。
 
 
 
何の変哲も無い、ただの白い絵の具を探すのに付き合ってくれて嬉しかった。
 
鋼牙には無くても困らなく思えただろうに・・・。
 
きっと、疲れてただろうに。
 
 
嬉しい・・・。
 
 
鋼牙と逢えて嬉しい。
 
愛せて嬉しい。
 
 
あなたが私の心に触れたとき、・・・・光が差し込んで・・・世界は色を取り戻したの。
 
 
これからも。
 
私の心を照らして・・・・・ガロ。
 

 
 
 
・・・・・
 
 
 
 
駅へと続く道で、鋼牙と歩きながらたくさん話す。
 
一緒だと私の口は忙しく回った。
 
鋼牙はそれをただ柔らかい表情で聞いてくれる・・・。
 
 
「ねえ、これってデートだよね?」
 
「・・・・・別に。
 方向が同じだっただけだ。」
 
 
「もう!またそんな事言って!
 ・・・・海また来ようね!」
 
今度は夏に!
 
 
「・・・気が向いたらな。」
 
 
そうこう話していると、元の駅に辿り着いてしまった。
 
楽しい時間ほど過ぎるのは速い。
 
私達の街に戻る電車をホームで待っていると、後ろからおずおずと話しかけてくる人物が現れた。
 
 
 
「あのぅ~~~、すみません・・・その絵って・・・」
 
声に振り返ると、それはスーツを着た女性だった。
 
脇には台車があり、ダンボールが2つほど乗っている。
 
 
カオルが「うん?」と額縁に入った絵を見えるようにすると、女性はきゃー!と声を上げた。
 
「それ!私の好きな画家の絵なんです!!
 うわぁ!雑誌でしか見たことなくて・・・感激です!」
 
あ!ごめんなさい、突然・・・!
 
 
そう言って女性は頭を下げ、聞かずとも事情を話してきた。
 
 
「実は私、学校で美術を教えてて・・!
 この絵を見てとっても感動したので、子供たちにも教えてあげたくて。
 ほら!こんなに白い絵の具買って///
  これで子供たちが黒い画用紙の上に思い思いに絵を描いたらステキじゃありません!?」
 
 
女性はダンボールに入った大量の白い絵の具を見せて嬉々として語る。
 
「あれ?;どうしました??」
 
だんまりを決め込むカオルと鋼牙の様子に恐る恐る女性は尋ねた。
 
 
「「おまえかぁーーーー!!」」
 
 
 
「ええぇーーーー!!?!;」
 
 
二人から同時に詰め寄られた女性はおののいて、大人しく白い絵の具を一本差し出したのだった。
 
 
 
 
―――・・・
 
 
 
 
「ああ~~~~、なんかどっと疲れちゃった。」
 
満員に近い電車の中で、ドア付近のポールに立ってうな垂れながら、カオルは心底ため息をついた。
 
「・・・あの絵はやってよかったのか?」
 
「うん・・・!
 一番好きな人に持っててもらったほうが画家としても嬉しいのよ。」
 
「そうか・・・。」
 
 
画材屋の店長から貰った絵は、絵の具の変わりに彼女にあげた。
 
 
人波が押し寄せる車両で、20分・・・・。


鋼牙はカオルを守るように、片腕をドアについた。

 
 
・・・・今日は嬉しいことでいっぱいだ///
 
 
 
 
 
 
 
 
「遅いお帰りでしたな。」
 
屋敷に帰り着いた時にはすっかり日が落ちてしまっていた。
 
鋼牙は執事にコートを預けながら口を開く。
 
 
「・・・途中からカオルに付き合ってあちこちな。」
 
当のカオルは帰って早々、自室に篭っている。
 
 
「それはめずらしい・・・。
 他人の目的のために渡り歩くのはお嫌いでしたのに。」
 
 
ゴンザの言葉に鋼牙は、頬が熱くなるのを感じた。
 
「////・・・そうだったか?」
 
 
「そうですよ。」
 
 
 
「・・・たまには街を歩くのもいい。」
 
 
「左様で。
・・・・鋼牙様まで零どのの様に浮浪癖つけないでくださいよ?」
 
まるで母親のように小言を言う、執事に薄く笑みを漏らす。
 
 
「大丈夫だ。
 当分はしないつもりだしな・・・。」
 
「?」
 
 
「・・・目の毒だ。」
 
 
何故か嬉しそうに言った主人の言葉に首をかしげながら、執事はコートをクローゼットにしまった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
久しぶりに「書いた・・・!!」という感じですww
探し物ってすっごい欲しいときに限って見つからないですよね~~・・・。
特に必要ない時は当たり前みたいにあるのにね☆
 
終わらせたくなくて無駄に長くなりました(笑)
いつもこうだといいんですけど;
 
さて・・・リクエスト下さったN様、皆様に喜んでいただけるものになりましたでしょうか??
 
 
 遅ればせながらv13500hit☆ありがとうございました!!

 

拍手[45回]

PR
Comments
目の毒なのね・・・
なりましたよ~!! なりました。
でも、意外でした。
興味の無い、はずの鋼牙が案外お金にXXだったとは・・・新発見でした。

さあ、次は、ホワイトデー、楽しみにしてますよ、一二三さん。

Posted by なな - 2011.03.07,Mon 22:03:04 / Edit
Re:目の毒なのね・・・
おほほv
デートと言われてこんなのしか浮かんでこなかった一二三が通りますよw

キリ番リクエスト本当にありがとうございました!


そうそうwお金に××(←ちょめちょめvと勝手に訳w)な鋼牙ww
実はあれはあんまりケチという意味合いを持たせる意志はなかったんです(笑)ボンボンですしww
単に、その前段階からカオルがあまりにも物に対して固執しないのでツッこみたくなったみたいですw

まぁ、鋼牙はどちらかと言うと堅実思考な感じがするので、お金に対してシビアな面も持ってるかもしれませんねww
Posted by - 2011.03.14 at 23:37
はなりん様、初めましておいでませv
拍手コメント頂戴しました!
ありがとうございます☆

遅ればせながら返信ですw

「・・・別に。方向が同じだっただけだ。」
=「か、カオルの為に行ってやるんじゃないんだからね!///
 勘違いしないでよ!v」

はなりん様、一二三の質問ドッジボールにのっかってくれてありがとうございますww

嬉しかったです!

今後ともよろしくお願いしますね☆
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.03.10,Thu 00:51:28 / Edit
風の道様、のお心はきっと除菌ティッシュよりキレイw
いつも拍手コメントありがとうございます!
ブログ復帰、嬉しかです!☆

お涙ありがとうございます・・!泣。・゚゚(ノД`)
鋼牙とカオルは海に向かって叫びませんでしたが、一二三は叫びますよ!!v

ちなみにワンちゃんのお名前「虎鉄」くんは、キリ番をゲットしてくださったN様が飼っているワンちゃんのお名前でした☆


風の道様!またのおこしを~~~!
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.03.10,Thu 00:56:46 / Edit
咲大様、大丈夫です!!
質問の答えちゃんと合ってますよ!
最初答えて下さった、「・・・別に。方向が同じだっただけだ。」です・・・!!


応えてくれてありがとうございます!!

鋼牙のさりげない優しさ☆いいですよね!v
ステキです・・・・!!(萌)

これからもステキと思ってもらえるような鋼牙を書きますね!
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.03.10,Thu 01:00:39 / Edit
なな様、キリ番ゲット本当にありがとうございました!
ご感想嬉しいです!!v

不安一杯の心が救われましたww

看病ネタは鉄壁なので、追々・ネvうふ。

てっちゃんを勝手に登場させてスミマセンでした;
びっくりさせたくてww
ご婦人がなな様かどうかはひ・み・つvということでww

また次もよろしくお願いしますね~~!



Posted by 一二三(管理人)です - 2011.03.10,Thu 01:06:18 / Edit
しまった!コメなしで送信してしまった方様ww
拍手コメント感謝ですww

お名前が表示されてませんでしたので;すみませんが匿名様でww

・・・とは言いつつ・・・・ひょっとしてめめ様・・・・?ということはないですかね;
違っていたらスミマセン!!


あ~~お気持ち分かります!

一二三も鋼牙にツンツンされてぇ!!ww(爆)

ツンデレ最高ですよね!!

はい!身体に気をつけて頑張ります☆
またよろしくお願いしますネv

Posted by 一二三(管理人)です - 2011.03.10,Thu 01:12:31 / Edit
無題
一二三様!
コメなしで送信した上に匿名で拍手してもーためめさんが通りますよ!

いや~お恥ずかしいったら・・・;
一二三様のコメ見てPCの前で思わず赤面してしまいましたよw

こんなですがこれからも宜しくですww
Posted by めめ - 2011.03.10,Thu 15:09:04 / Edit
Re:無題
あらまvやっぱりめめ様だったのね!v

めめ様ったらうっかりや・さ・ん!うふv(←うぜぇと罵って下さい)
でも気になさらないで☆
一二三もよくやるわ!他所様でよくやりましてよww

よくあることよ・・・!!(←遠い目)


これからも一二三を応援してください!☆
Posted by - 2011.03.14 at 23:44
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