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Posted by 一二三 - 2010.12.17,Fri


さぶい!!凍死しそうだ・・・・!((;Д ))ガタガタ

あぁぁー!寒い!!wここ最近急に冷えこんできましたね!
皆様、お体に気をつけてくださいね!

一二三、夏が好きですw冬も嫌いじゃないけど寒さが・・・!
でも大好きなみかんの季節でもある冬♪

みかん好きです!というか柑橘類全部愛してますv
夏場のハウスみかんも高いけどおいしいですよね。



はてさて、ではそろそろ第二話に行っちゃおうかな?

怒涛の第二話になってます、よ(笑)


!注意!

 ・ 鋼牙が暴走気味、茫然自失
 ・ カオル・・・・゜・(/Д`)・゜
 ・ やっちまったorz
 ・ 痛い・・・・一二三も痛い・・・。
 ・ 13歳以下は閲覧注意(やばくはないですが表現が露骨;)

以上を許容できる方のみ「つづき」クリックで 『Crocifissione』 第二話へどうぞ☆








キスが・・・・

 
 
 
こんなに痛いと思わなかった・・・・
 
 
 
 
 
『Crocifissione』 第二話
 
 
 
 
―「カオル・・・・?」
 
扉の向こうから聞こえてきた声に一瞬の刹那、耳を疑う。
 
 
―「話があるんだが。」
 
入っていいか?と問う彼にカオルの苛立ちは限界知らずに上がっていく。
 
・・・・今までノックなどしたこともなかったくせに。
 
腫れ物に触るような鋼牙の態度に、見当違いな不平を持ちながらカオルは内側からドアを押さえる。
 
 
「・・・私には話すことなんかない・・・。」
 
カオルの返答に彼が息を呑むのがわかった。
 
―「・・・少しでいい。」
 
 
「だったら・・・このまま聞くわ・・・。」
 
 
胸が痛い。
 
扉の向こうからため息が聞こえる。
 
彼の声を決して聞き漏らさないように、カオルはそっと耳を扉にくっ付けた。
 
・・・・本当は顔を見たい。
 
会いたい・・・・。
 
扉越しじゃない声が聞きたい・・・。
 
距離のあった留学中の頃より、今この時のたった一枚の扉の方がずっと重く感じた。
 
 
―「・・・何か気に障ることをしたか・・・?」
 
私が怒っていると察したのか、鋼牙は覗うように尋ねる。
 
 
怒ってるわよ・・・・。
 
・・・・怒ってた。
 
 
「鋼牙が、・・・何も言ってくれないから・・・!
 私、3日前の“あの日”聞いたの!!
 鋼牙とゴンザさんが話しているところを・・・!」
 
 
扉の向こうで鋼牙が息を飲んだ。
私が何のことを言っているのか理解したのだろう。
 
「鋼牙なんて嫌い!!
 だいっきらい!!
 もう二度と・・・、」
 
 
喉の奥が痛くて、言葉が発せられない。
 
胃液がせり上がってきたように、気持ちが悪かった。
 
 
 
「もう二度と!顔も見たくない・・!!」
 
 
 
 
言葉にすると、それは酷く残酷なものになる。
 
告げて胸が冷えた。
 
震える体を必死に、扉から離す。
 
どうか、このまま去ってほしいと願いながらも行かないでと切に想う。
 
 
―「っ・・・カオル、すまない。」
 
言って彼は強引に扉を開けた。
 
驚いて慌てて閉めようとするのを、鋼牙は右足を挟んで阻む。
 
部屋に押し入って、後ろ手に扉を閉める彼に、カオルは怯えた。
 
― 彼の真剣なまなざしがカオルの瞳を射るように見つめている。
 
 
ごまかすようにそれから目を反らしてカオルは冷めた声で尋ねた。
 
「・・・なに?」
 
 
「・・・隠していたことは謝る。
 だが、俺は後悔してない。」
 
私のために1年の寿命を差し出したことを・・・?
 
ふざけないで・・・・。
それを知った私がどんな気持ちだったか鋼牙に分かる?
 
 
だが、鋼牙は更にカオルの神経を逆撫でた。
 
「たかが1年だ・・・・」
 
 
 
「!?“たかが”・・・・?
 何よそれ!
 じゃあ、それが5年や10年だったらどうしたの!?
 それでも鋼牙は私を助けた・・!?」
 
 
「ああ。」
 
カオルの悲痛な叫びに、鋼牙は臆面もなく答える。
 
やっぱり・・・とカオルは諦めの境地で嘆いた。
 
「っ・・・それが嫌なの!!
 これ以上、もう耐えられない・・・・!
 私のせいで鋼牙が傷ついていくのはもう嫌なの!逃げ出したいのッ!!
 鋼牙を心配したり、鋼牙を想ったり、鋼牙を憎んだり・・・・!!
 鋼牙を・・・
 
 好きになったり!
 
 もうたくさんなのよ・・・っ!!」
 
一度溢れ出した言葉は止まらなかった。
 
 
・・・言ってしまった・・・。
 
 
なによ・・・、なにこれ・・・!
 
私の告白は・・・決してこんな・・散らかった部屋でなんかじゃなくて。
クリスマスのイルミネーションで飾られたロマンチックな公園とかで。
3日寝てなくて、唇もカサカサで化粧もしてない姿なんかじゃなくて。
間違っても、相手を怒鳴りつけながら言ったりするものじゃなかった。
もっと色々準備して、大切に告げようと思っていたのに・・・・。
 
なにもかもグチャグチャで、気持ち悪くて、こんな最悪の気分で「好きです」なんて馬鹿みたい・・・!
 
 
 
「もう・・・疲れちゃった・・・。」
 
疲弊しきった声で会話を打ち切ろうとした。
 
もう・・出て行って。
気が済んだでしょ・・・?
 
そうよ・・・。
 
鋼牙のことが好きだから、自分の身を省みずに私を守ろうとするのが辛かった。
 
いくら鈍いあなたでも、いい加減分かったはずよ。
 
出て行ってよ・・・・、そして何も聞かなかったフリをして・・・。
 
それで何もかも元に戻るから・・・・。
 
出会ったばかりの・・・“あなたを好きになる前の私”に戻るから・・・・。
そして今度こそ、きっと、あなたを好きになったりしないから・・・。
 
 
 
 
 
「出てくよ・・・。」
 
ここから。
 
 
鋼牙の顔を見ることなど出来なかった。
 
見ればきっとみっともなく泣いてしまうから。
 
 
 
「・・・・お前は全然分かってない・・・!」
 
鋼牙は搾り出すかのように告げる。
 
「俺がどんな想いでお前を守ってきたか・・・!
 全然・・・・本当に、全然分かってなかったんだな・・・。
 お互い・・・全然わかってなかったんだ・・・!」
 
鋼牙の言い分にむしろカオルはカッとなった。
 
勝手なこと言わないでよ・・・!
 
「勝手なこと言わないで!!
 何も言わなかったくせに・・・!」
 
涙を流しながら私は鋼牙を責めたてる。
 
「鋼牙はいつだって何も言ってくれなかったじゃない!
 今だってそう!
 私に“分かってない”って言うなら、教えてよ・・・!
・・・・言ってくれなきゃ、
言ってくれなきゃわかんないよ!!
 
 
カオルは鋼牙のコートを掴んでいつかのように縋りついた。
 
胸の匂いに、何度も安心したことを思い出す。
 
大好きな匂いも今は、胸を引き裂くものにしかならない。
 
 
 
鋼牙の胸に拳をふるいながら、肩が震えた。
 
「もう、お願いだからほっといて!!
 鋼牙なんて大嫌い!
 これ以上、一緒に居たくないのよ・・・!
 
 も・・う・・!んッ・・!!!」
 
 
カオルの乾いた唇を鋼牙は乱暴に塞いだ。
 
 
背骨が折れそうなくらい抱きよせられて、カオルは目を見開く。
 
一寸の先に鋼牙の閉じた瞼・・・・白い頬が映る。
 
唇に彼の柔らかさを感じて、茫洋とした目からは涙が流れ落ちた。
 
 
外は粉雪の舞う、北国の景色で・・・・、遠くに夕日が紅く沈む光がかすかに見える。
 
 
 
ドサリと軒に積もっていた昨夜の雪が落ちる音・・・・それと同時に床に押し倒された。
 
 
 
一瞬どうなったか分からなくて、カオルの頭はぼうっとしていたが、
 
覆いかぶさられている状況に気付いて、必死に腕を突き出して抵抗した。
 
カオルの抵抗をものともせず、彼女の腕を指をからめて押さえつけ、鋼牙は再び彼女の唇を奪う。
 
 
 
さっきとは違う熱い口付けにカオルは意識がしびれていくのを感じた。
 
 
深く・・・深く、カオルの真意を探るかのように。
 
熱く・・・、自分の本心を伝えるかのように。
 
 
歯列をなぞる舌が縮こまっている舌を捕らえる。
 
上唇をすべるように擦られて、背筋にゾクリと何かが駆け巡った。
 
 
吐息すらも飲み込むキスにカオルは体を熱くし、いつしか抵抗していたことも忘れ鋼牙のコートを握り締める。
 
 
殊更音を立てて、ようやく離れる唇にカオルは茫洋とした目で鋼牙を見つめた。
 
目を細めて、顔を近づけたまま鋼牙は静かな怒りを込めて告げる。
 
 
 
「・・・これで分からないようなら・・。
 どこへでも出て行くがいい。」
 
 
 
 
「・・・もう・・引き止めはしないから・・・・」
 
押し出すように耳元に囁くと鋼牙はカオルに覆いかぶさっていた体を起こして、そのまま部屋から出て行った。
 
 
 
さよなら・・・
 
 
ただ一言を残して。
 
 
 
 
 
 
カオルは床に転がったまま、天井をぼんやりと見つめた。
 
 
 
 
もし・・・私の腕がもう少しだけ長くて・・・
 
全てを包めたなら・・・・・、あなたを抱きしめ返せたのかな・・・・・。
 
 
瞳から一筋の涙がこぼれていく。
 
 
 
チラチラと降ってくる雪は止めどない。
 
まるで・・・鋼牙が泣いてるみたいだと思った・・・。
 
 
 
 
「初めての恋」が・・・
 
 
 
 
終わってしまった・・・。
 
 
 
 
 
――――・・・・
 
 
 
 
 
鋼牙がホラー退治から屋敷に戻ると、カオルの姿は消えていた。
 
ゴンザが「探さなければ!」と慌てふためいているのを、「やめろ」と一言で静止させる。
 
 
 
以前、カオルに手渡したこの屋敷の鍵が玄関口に置かれていた。
 
 
“もう必要ない”ってことだ。
 
置手紙のひとつも残さなかった。
 
“探すな”ってことだ。
 
 
・・・カオルがいなくなった。
 
別に昔に戻るだけだ。
 
何も変わらない。
 
・・・孤独で、
 
退屈で、ただ平坦で、活力も闘志もなんの希望もなかった頃に戻るだけ。
 
 
上等だ・・・。
 
たったそれだけのことで、彼女を解き放てるのなら喜んで。
 
切れる縁なら、切ってもくれよう。
 
 
 
 
彼女の部屋だった場所に立って、まだ多く残されている絵画の数々を・・・鋼牙はぼんやりと眺めた。
 
 
 
 
・・・酷いことをした。
 
とても  ひどいこと・・・・。
 
 
けれど・・・ああしなければカオルはここから逃げ出さなかっただろう。
 
 
 
「出て行く」「顔も見たくない」「ここに居たくない」
 
 
 
本心から言っているのなら、そのまま受け止めたのに。
 
いや、ある意味本心だったかもしれないが・・・・。
 
 
本当の彼女は・・・「俺に迷惑をかけたくないから」出て行く、顔も見たくない、ここに居たくない・・・・そう言っていた。
 
 
俺とゴンザの話を聞いて、どうせまたうだうだと余計なことを考えたんだろう・・。
 
・・・・お前は本当に嘘が下手だ。
 
 
たとえ嘘でも“出て行く”と言った以上、俺はその機会を見逃すほど馬鹿じゃない。
 
先ほどの失態の理由を反芻し、やはり自分もただの馬鹿だ・・・・と思い直す。
 
 
 
 
床に無造作に投げ捨てられ、ページが開いているスケッチブックを手に取った。
 
確か・・・1週間ほど前「見るな」と彼女に言われたスケッチブックだ。
 
 
 
鉛筆で書き込まれた“それ”に、目頭が熱くなるのを感じる。
 
 
・・・やばい。
 
頬を伝うものが忌々しい。
 
 
いまだ彼女の感触が残る唇を、血が出るまで噛み締めた。
 
 
失ったものはもう二度と戻らない・・・・。
 
父が死んだとき、分かっていたはずなのに・・・。
 
 
 
 
 
もし、繋いだ手を切らずにいられたら、なにを見ただろう・・・・。
 
 



 
 
 
 
 
 
To be continues…
 
 
突き放すこと。それも愛。
 
12/25 クリスマスはイエス・キリストの聖誕祭ですね。
 
人の罪を「陰我」と捉えたなら、キリストは鋼牙であり、カオルはユダ。
 
Crocifissione=「礎」←磔刑の意。
           イエス・キリストは磔刑に処される前に両足を折られ窒息死したとされる。
            一般に知られる「ロンギヌスの槍」でわき腹を刺されたときにはすでに絶命しており、
           実際にはイエスの死を確認するために刺したそうです。
           降りかかったイエスの血がロンギヌスの白内障を治したというのは有名ですね。
           

拍手[46回]

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Comments
風の道様、キャッチ・マイ・ハート☆
キャッチ・マイ・ハート☆ベリー風の道様v
※いつにも増して一二三がバグってますw

二人に共感持っていただけて嬉しかぁーー!(*´Д`)
実は当初、ちゅうして和解で終わりの予定だったこの話ですが、もう少し二人を引っ掻き回してみることにしました。(愉快犯)

若いってなんだ!?→ためらわないことさ!☆な鋼牙に応援よろしくお願いしますw


ちなみに、一二三はツイッターのシステムがよく理解できておりません;(爆)
実はこんなに鋼カオ好きな一二三ですが、ツイッターまだ見たことないんです(本当に)

時代の波に乗り遅れている一二三だす。

そんな一二三が小西さん肘井さんのツイッターとシンクロ・・だ・・と・・・!?

ひょっとして一二三ほんとに超能力があったりして・・・!(*´Д`)ドッキンコ

よぉし☆
むむ・・・鋼カオ小説出ろ~~~!(念)




・・・・・





・・・・・・・   はい  出ませんね・・・(゚Д゚ )

ぱぱっと書けたらいいなぁ~☆
助けて風えもーーん!




Posted by 一二三(管理人)です - 2010.12.19,Sun 01:08:11 / Edit
ちゃーみーママ様、またまたThanks!です
またまた拍手&メッセージ頂きましてありがとうございます!

一二三もちゃーみーママ様とご一緒に、今後の二人を見届けたいという所存でございますよw(←おい、当事者w)

今後も、見届けていただければと願っておりますorz

またぜひに!

Posted by 一二三(管理人)です - 2010.12.21,Tue 00:42:27 / Edit
龍鈴様、続けて2話にもありがとうございます!
ご感想感謝です!!

>カオルを闇の世界に引き込んではいけない、そう思う反面実は彼女に受け入れられないことを怖がってるようにも自分には思えるんです


きゃーーv龍鈴様、一二三全力で同意します!!ww
そうですよね、そうなんですよね!!

やっぱり鋼カオって良いです・・・☆
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.06.27,Mon 22:58:50 / Edit
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