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Posted by 一二三 - 2011.07.06,Wed


こんばんはーーー!!☆

ちょっとフライングしてますが、七夕でっす!
皆様元気にしてますかーーー!?わーー!ヽ(*´∀`)ノ←騒がしい。


七夕ですがあいにくのお天気ですね;
天の川なんて何年見てないかしら。。。

スーパーや仕事先の病院に行くと、七夕飾りが飾ってあります!
いいですね~~!涼しい気分になりますね!

短冊を見てみると、健康祈願だったり、就活上手くいきますように!や、東北復興を願う声、日常の幸せを願う短冊がたくさんありました。

その中にお子さんが書いた短冊で「ゴーカイジャーになりたい」というものを発見しました。

ヒーローが与えてくれるものって本当にすばらしいな、と思った瞬間です。

さすがに「牙狼になりたい」は無かったですがw、

「強くなれ」を発見したときは興奮した・・・!!(多分大人の方が書いたw)

 

うん、強くなろう!

 


という訳で、今回のテーマは「七夕」です!

宜しければお付き合いくださいませv


「つづき」クリックで、小説 『星合』へどうぞ☆

 



 
 
 
こと座のベガとわし座のアルタイル。
 
 
星と星が逢引するから、七夕のことを「星あい」とも言うんだって。
 
 
 
 
 
 
 
『星合』
~2011.07.07~
 
 
 
 
 
 
さらさらと乾いた音を奏でる笹竹を、カオルはウキウキしながら庭で一振りした。
 
 
「良い笹ですな!」
 
隣で竹を立てるための杭を打っていた執事が、明るい声を上げる。
 
 
「でしょ!
 美術館のオーナーから小さいのが余ったから、貰ってきちゃった!」
 
来館者に短冊を書いてもらおう、と毎年七夕飾りをやっているらしい。
 
今頃、美術館は色とりどりの短冊が釣り下がった笹で飾られているだろう。
 
 
「えへへ!
 お手伝いしたもの。
 役得だよね~!」
 
 
青々とした笹を太陽に透かすと、よりいっそう綺麗に見えた。
 
「さぁ、土台が出来ましたぞ。
 カオル様、固定しますので笹をしっかり持っていてくださいませ。」
 
「はーい!」
 
土台と竹を、縄で固く縛り合わせて立てる。
 
 
 
「おぉ~~!」
 
「ほー!」
 
立ててみると案外高さが出て良い感じ♪
 
気付けばゴンザさんと2人で感嘆の息をついていた。
 
 
「それじゃあ、短冊書こうっと!
 はい!ゴンザさんも!」
 
 
「これはこれは・・・ありがとうございます。」
 
 
庭にあるテーブルに座って、願い事を書き始める。
 
 
うーん、えーと・・・。
 
どんなことを書こうかなぁ・・・・・。
 
しばし悩む。
 
 
 
あーでもない、こーでもないと唸った結果、ようやく短冊にペンをつける。
 
前で書いているゴンザさんが目に止まり、興味を抱いて尋ねた。
 
 
「ねぇ、ゴンザさんは何て書くの?」
 
「そうですな・・・。
 “無病息災”と書きましょうか。
 カオル様はなんと?」
 
顔を上げたゴンザさんが私の短冊へと視線をやったのを見て、慌てて手で隠す。
 
だって見られたら恥ずかしいもの・・・。
 
 
「えっ!?うん・・まぁ、ちょっと・・・。
 次の展示会で良い評価がもらえますように、かな;」
 
ほんとは・・・・今書いた願い事とは違うけど、2枚目に書く予定のことだから良いよね。
 
 
 
それから、何枚か同じように短冊を書いて、飾りを笹にくくりつけていった。
 
 
一番最初に書いた短冊は・・・・見られちゃうと恥ずかしいから、下の方に隠れるように付ける。
 
 
・・・・これじゃ、願いごと届かないかな;
 
 
「なかなか七夕らしくなりましたね、カオル様!」
 
「うん!」
 
色とりどりの色紙と短冊で彩られた笹が、風にさらりと揺れた。
 
竹のいい匂いがする。
 
 
「・・・鋼牙おどろくかな?」
 
「ええ、きっと!」
 
 
 
 
 
―「ただいま。」
 
 
噂をすればなんとやら。
 
玄関の方から聞こえた無愛想な声に、ゴンザさんと目を合わせて笑った。
 
 
笑い声が聞こえてきたのに気付いた鋼牙は、ひょっこりと垣根から庭を覗く。
 
 
「うわ・・・なんだそれは・・・。」
 
庭の中心に見慣れない派手なものが立っていて、妙に辟易とした顔を見せた。
 
 
 
「鋼牙っ!おかえり!」
 
「おかえりなさいませ。」
 
 
玄関に入ることなく、鋼牙はそのまま庭へと足を踏み入れる。
 
色とりどりの紙で飾られた笹竹が風に揺れていた。
 
 
この時期、街中でこういったものが増えることから7月7日が『七夕』とかいう日であることを鋼牙も何となく知っている。
 
「興味ない、とか言わないでよ?
 鋼牙に七夕を教えてあげよう!ってゴンザさんと準備したんだから。」
 
 
「・・・・そうか・・・。」
 
悪くない。
 
鋼牙は素直にそう思った。
 
 
「鋼牙もほら!短冊に願いごと書いて!」
 
カオルは鋼牙に紙とペンを差し出す。
 
「願掛け・・・?」
 
 
「叶うかどうかはわからないけど、こういうのは気の持ちようでしょ?
 書くことで、自分の心に釘を刺すのよ・・・きっと。」
 
夢をかなえてやるぞ!って。
 
 
拳を握るカオルに、なるほどと理解した。
 
鋼牙はサッとペンを滑らせると、早々に書き終えた短冊をくくりつけた。
 
それもてっぺん近くに。
 
・・・これじゃ手が届かないから何て書いたかわからない。
 
「あっ!
 そんな上に付けたら見えないじゃない!」
 
 
「・・・・お前が見る必要はないだろう。」
 
 
「え~~~、ケチ。」
 
 
「そういうカオルは何て書いたんだ?」
 
 
「えっ?;
 ほ、ほら!これよ!
 “ダイエット成功☆”」
 
短冊を鋼牙に見せて高らかに言う。
 
 
「・・・・・・無理だな。」
 
 
「なんですってーーー!!」
 
 
 
「・・・さぁさ、御二人とももうじきお夕飯ですぞ!」
 
 
ぱん、ぱんと手を叩く執事の声で一時休戦である。
 
 
 
―――・・・・
 
 
今夜は指令書もなく、鋼牙とカオルは夕食後ゆったりとした時間を過ごしていた。
 
庭先に出て、飾り付けた笹の側でカオルは天の川を探す。
 
 
「あ~~あ、曇ってるから全然見えないよー・・・。
 これじゃ織姫と彦星会えないね。」
 
がっくりしたカオルの声に、鋼牙はいつものごとくロマンの欠片もない返答をした。
 
「それはベガとアルタイルのことか?
 確かに地上からだと雲が遮っているが、宇宙では関係ないだろう。」
 
 
「・・・・・。」
 
 
「何だ?」
 
以前の私なら、「ロマンの分からない奴」と彼をなじったかもしれない。
 
でも・・・
 
 
「宇宙では、会えてるのかな?」
 
そうだといいな、と願った。
 
 
 
「・・・・。
・・・・・・どうだろうな。
 実際には何万光年と距離がある。」
 
 
「距離・・・・。
 人と人みたい・・・。」
 
 
「ああ・・・。
 星も人も、隣り合っているように思えても・・・・本当はとてつもなく離れているのかもな・・・。」
 
 
・・・それは、
 
 
私達のこと・・?
 
 
「そうかも・・・。
 
 でも・・・・。」
 
 
「?」
 
 
自分の中にある思いを、カオルは必死に口にした。
 
わかってほしい・・・・。
 
鋼牙には、
 
 
信じていてほしい。
 
 
「でもね!
 きっとその道は繋がってると思うんだ!
 どんなに距離が離れてても、川が隔てても・・・。
 
 私の道は、鋼牙と繋がってる!」
 
 
カオルは強い口調で言い切った。
 
それは願いじゃなく、・・・・確信だから。
 
 
 
 
「そう・・・だな。」
 
そうだといい・・・。
 
鋼牙が少し微笑んだ。
 
彼は再び七夕飾りに視線を戻すと、下の方を指差す。
 
 
「これは?」
 
それは目立たないようにくくりつけたカオルの短冊。
 
「あ・・・それは、一番最初に書いたの・・・。
 一番叶えたい願い事・・・。」
 
 
鋼牙はひっそりとくくり付けられている短冊を手に取った。
 
「・・・・・。」
 
文面を見つめる鋼牙は何も言わない。
 
馬鹿にするにしても、感心するにしても何か言ってほしくて、カオルはじれったく思った。
 
「な・・・なによ///おかしい?」
 
 
「いや・・・。
 俺も同じことを願った。」
 
 
「 !ほんと!?
 ・・・・やっぱり、繋がってるね・・・。」
 
 
私は鋼牙の手をそっと握った。
 
何気ないことも、あなたと一緒だと嬉しい。
 
それなのに鋼牙は自嘲気味に笑った。
 
 
「・・・お互い平凡な願いだ。」
 
 
いいじゃない・・・平凡だって。
 
それが何よりも大事なものだ、って私もあなたも知ってる。
 
 
「鋼牙だって心から願ったくせに。」
 
 
 
すぐ隣で膨れっ面を浮かべているとグイと肩を抱き寄せられた。
 
 
 
 
私は鋼牙の胸に頬を押し付けて、心地よい体温に浸る。
 
しばらくそのままでいた。
 
互いの何かを埋めるみたいに・・・。
 
 
顔を上げると・・・鋼牙の肩越しに、雲の隙間から星が見えた。
 
でもそれはまたすぐ雲に隠れてしまう。
 
 
歪んだ私の眉に、彼が優しく触れる。
 
 
心配ないよ、と言ってくれてる気がした。
 
 
鋼牙が瞳を伏せ、私もそれに身を任せる。
 
 
ゆっくりと重ね合わせる唇に小さな願いを託して。
 
 
 
このまま離さないで。
 
たとえ、私達の行く末が闇に消えていくとしても。
 
 
二人なら・・・きっと闇の中でも歩いていけるはず。
 
 
 
 
 
「・・・期待していいよね?
 ぜったい、私の願い事を叶えてよ!」
 
それは鋼牙にしか叶えられないから。
 
 
「・・・俺を誰だと思ってる。」
 
鼻先が触れ合うくらい近くで、鋼牙は不敵に笑ってみせた。
 
・・・そういう自信あるとこ、好き。
 
 
「お前こそ、俺の願い叶えろ。」
 
・・・・え;
せっかく、甘い気分に浸ってたのに!
 
 
「えぇーー、なにそれ横暴!!」
 
きぃーーー!!と大声で噛み付くと額を胸から引き剥がされた。
 
 
「悪かったな。」
 
 
両肩をがっしり掴まれて、怒った声と同時に覆いかぶさるようなキスをされる。
 
強引で乱暴。
 
 
「ンんっ・・・は・・・。」
 
 
なのに胸がときめく。
 
 
鋼牙の唇がすべるたび、触れ合うところから熱が沸き起こった。
 
辺りには笹の揺れる音と、唇を重ねあう音・・・吐息以外何も聞こえない。
 
 
「・・・・あ・・」
 
キスは音を立てて離れ、ようやく解放された。
 
じっと瞳を覗き込まれて、私はついに根負けする。
 
 
「もう・・・///
 分かったよ・・・鋼牙の願い事、私が叶えてあげる!」
 
 
「・・・・よろしく頼む。」
 
 
「うん!頑張るね!」
 
 
微笑みあい、温め合うように手を重ねた。
 
 
 
たとえ雲が厚くても、川が遮っても。
 
私達の道は・・・繋がってるから。
 
 
 
あなたが前を歩くなら、後ろは私が歩く。
 
 
あなたにだけは、そう信じていてほしい。
 
 
 
だから星よ、どうか願わくは・・・・
 
 
 
どんな弱さも、強さに代えて・・・ 私達は生きてゆく。
 
 
歩いていくから。
 
 
どうか。
 
 
 
 
 
 
『あの人の願い事を叶えてください』
 
 



 
 
 
 
fin
 
 
ありふれた願いだけど、みんなの願いごとが叶いますように☆    by一二三
 
 

拍手[29回]

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Comments
なな様、本当にいつもありがとうございます!
拍手コメントThanksです!!v

一二三もなな様のとこに遊びに行きますね~~♪

>一二三さんらしいなぁ~

そう言って頂けて、とても嬉しいです!!
ほっと安心しますww

今はほんと、ただ我武者羅に書いている感じなので、不安もあるんですが、頑張りますね!

これからも様々な方面で、ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いします。
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.07.07,Thu 22:02:03 / Edit
咲大様、おはようございます!
拍手でメッセージ頂きまして、大変嬉しいです!

ありがとうございます!

あの地震以来、皆様いろんなことを考えるようになりましたよね。
家族のこと、将来のこと、同じ日本人のこと、支援してくださる外国のこと・・・そして命のこと。

とっても大切なこと。

これからも忘れずにいきたいですね。

『どんな弱さも、強さに代えて・・・ 私達は生きてゆく。

歩いていく。』

この一節には東北復興へ一二三の願いを込めました。

咲大様に伝わって本当に嬉しいですv

ご家族の皆様のお風邪が早く治ることをお祈りしております。

では、また来てくださいね!

Posted by 一二三(管理人)です - 2011.07.07,Thu 22:09:16 / Edit
叶えてしんぜよう(笑)
一二三様
こんばんわ
七夕ネタありがトゥース。です<m(__)m>
はぁ・・・願いよ叶えいつのひかぁ~♪
願い事は一人ではできませんものね。
自分で叶えるものであって、また、人に叶えてもらうものでもある。どんなにささやかなものでも
叶うと嬉しいし。
また叶えられると信じると目標があって生きる糧
にもなりますね。
あいにくの天気でしたが、きっと雲の上では年に一度の逢瀬を楽しんだ事でしょう。
では
Posted by なまけたろう - 2011.07.08,Fri 22:08:54 / Edit
Re:叶えてしんぜよう(笑)
コメントありがとうございます!!

いつもお世話になっております♪

七夕ネタ、こちらこそお読み頂きありがとうございます!ですww

願いかぁ・・・。

一二三のお願い、叶えてくれてありがとう!なまけたろう様!
それはなまけたろう様のお願いが叶った、ということですね?

そうだと嬉しいです!
Posted by - 2011.07.10 at 10:39
ちゃーみーママ様、get感謝です!
拍手メッセージ本当にありがとうございます!!

いつもお世話になっております、ちゃーみーママ様v

鋼牙のさり気無い優しさ、書くのは難しいですけど、とっても大きな魅力なのでw頑張ってこれからも書いていきますw


55999hit☆!!ゲット本当にありがとうございます!!
最近「ゲットおめでとう猫」が不調なのかw設定しても表示されないハプニングが相次いでおりますww苦笑

なので、自己申告が頼みの綱なのですよ~♪

もし宜しければ、ぜひv!リクエスト頂戴頂ければと思います☆

またご検討くださいませv

では~~!
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.07.08,Fri 23:42:39 / Edit
幸様、こちらこそありがとうございます!
またのお越し、本当にありがたいです!
いらっしゃいませv

幸様の七夕はいい日になりました?

鋼牙とカオルの二人には、ささやかな幸せをずっと大事にしてほしいですねv
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.07.10,Sun 21:53:20 / Edit
めめ様、一二三も忘れません!
拍手メッセージ、本当にどうもありがとうございます!

こちらこそ何も出来なくて申し訳ない・・・。
TVのニュースで東北の現状を知るたびに、何かしなければと微力ながらも模索しております。

政治のニュースを見ると、こんなことしてる場合じゃないのになぁ、と憤りをおぼえますが本当は何より自分に苛立っているのかも。。。
すぐにでも飛んでいって、害虫の一匹でも叩き落したい気分です。

そういう気持ちを大事にして、これからも誠意をもって執筆・支援活動を続けていこうと思います。

いつもお付き合いくださり、本当にありがとうございます!
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.07.10,Sun 22:02:08 / Edit
風の道様、拍手ありがとうございます!
メッセージありがたいです!v
>号泣
なんてとっても嬉しいです!!
いただきました☆にやり|・ω・*)
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.09.04,Sun 17:57:20 / Edit
かすみ様、初めまして!
わあ;初めましてのご挨拶大変遅れまして失礼いたしました!!orz
管理人の一二三です。

「最後のセリフが最高すぎます!」とのことwとっても嬉しく思いますv
ありがとうございます!これからも頑張りますね☆
Posted by 一二三(管理人)です - 2011.10.18,Tue 22:39:42 / Edit
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