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Posted by 一二三 - 2010.11.02,Tue

一二三です!

ちょっと趣向を変えて、ザルバのモノローグを書いてみました。

かなり一二三の主観が入っているので、ザルバはこういうタイプじゃない!と思う方もいらっしゃるかと思います。

それでいいんです。

見る人によってそれぞれ感じるものは違って良いんだと、「GARO」を見ていて一二三は常々思っていました。

このモノローグは暗い話ですが、本質はもっと別のところにあります。

一二三が彼らに込めた想いが、ほんの少しでも皆さんに届くといいなと思います。



時系列はTVシリーズ最終話「英霊」より。
つづきクリックでどうぞ。




俺様の名はザルバ。
 
故あって、今は魔戒騎士をサポートするホラーだ。
 
俺様みたいに人間に味方するホラーは少ないが、それでも永年にわたって魔戒騎士たちと共に戦ってきた。
 
他のホラーの奴らからは裏切り者だの、何だのと爪弾きにされるが、俺様は今の生活を気に入っているのさ。
 
 
今更、魔界に還っても退屈なだけだしな。
 
零のシルヴァとは旧知の仲だが、あいつも変わらないな。
相変わらず、クールな奴だぜ。
 
 
そうそう。
もう知ってるかと思うが、俺様のパートナーは名実共に魔戒騎士の最高位ガロの称号を持つ男。
 
冴島鋼牙――。
 
 
奴に面と向かって言うには気恥ずかしいが、何だかんだで優秀な魔戒騎士だ。
 
この俺様が言うんだから間違いないぜ。
 
 
俺様が冴島家に来てから、もう200年くらい経ったかな・・・・。
 
今まで多くの魔戒騎士と契約してきたが、ああいう天才はそうそういるもんじゃなかった。
 
 
先代の冴島大河も相当なモンだったが、鋼牙はこの若さで大河に匹敵するほど強くなっているんだ。
全く、末恐ろしいぜ。
 
 
こいつ、怖いものなんか無いんじゃないか?と思っていた頃だった。
鋼牙があの嬢ちゃん、「カオル」と出会ったのは。
 
 
100日もかからぬ間に、鉄壁の心がいとも簡単にボロボロにされた。
 
何の力も持っていないはずの、ただの人間の小娘によって。
 
 
・・・不思議なもんだ。
ホラーを狩ること以外に何の興味も抱かなかった奴が、たった一人の女に振り回されて、ボロボロになるなんてな。
 
だけど、ボロボロになって良かった・・・。
 
大河が死んでから、奴の心は牢獄に捕らわれてるようなもんだったから。
 
カオルがその牢獄をぶっ壊してくれたんだよな。
 
 
俺様はスカッとしたぜ?
 
やっとこいつを外に出してやれるって思った。
 
きっと大河の奴も今頃は安心してるだろう・・・・。
 
 
 
・・・・悲しみは年月が癒すという・・・。
 
蘇るのは、楽しかった思い出ばかりだ。
 
俺様のパートナーだった奴らは・・・どいつもこいつも良い奴だったさ。
 
大河も、その父も、その先々代も・・・ずっとずっと昔の奴らも。

 
 
・・・ほんとによ・・・、どいつもこいつもくだらない死に方しやがって・・・・。


 
 
 
パートナーを失う度、俺様はもう二度と契約なんかするものか、と思ったもんだ。
 
だって、前の奴を忘れちまいそうな気がするだろ・・・?
 
 
そんなの・・・なんか嫌だろ?
 
初めて寂しいと思った。
 
俺様にはそれがとても、・・・・とても大切な感情に思えたのさ・・・。
 
奴らと出会ってなかったら、きっと知らなかった感情だろうなぁ。
 
 
 
・・・鋼牙も・・・・、いつか死ぬのだろう・・・。
 
魔戒騎士の寿命は驚くほど短い・・・。
 
あと何回、鎧を召喚してやれるだろう。
 
                 あと何日、一緒に戦えるだろう。
 
                             あとどれくらい、お前に何かを教えてやれるだろう・・・。

 
 
         そして、俺様はあと何度、大切な親友の死を見なきゃいけないんだ・・・?
 

 
どうせお前も俺様をおいて逝っちまうんだろう?
今までもずっとそうだったんだからよ・・・。
 


・・・・・。


鋼牙のアホたれ・・・・。

 
 
ちくしょう・・・・ちくしょうがッ!
 
くそったれめ・・・!何がメシアだ!!何が暗黒騎士だ!
 
そうはいくか!!!
 
 
お前らみたいな馬鹿野郎に鋼牙を殺らせるかってんだ・・・!!
 
 
今度は俺様が守ってやる!
 
俺様の大事な「ザルバ」を!!
 
 
 
きっと、ザルバもシルヴァも本当はずっと寂しかったはず・・・。(あとゴルバwww)
 
GAROの中で、一番心情を語らないのは彼らだったと一二三は思います。
何代もの魔戒騎士と共に戦い、そして見送ってきた彼ら・・・。
 彼らに安息の時が訪れるのはきっと鋼牙が死んで、雷牙の代になっても、そのずっと先の遠い未来かと思います。
 

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