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Posted by 一二三 - 2012.05.27,Sun
 
お久しぶりでーす!
働く女性の味方☆一二三でーす!!
 
今夜はファミ劇で牙狼~MAKAISENKI~ですよv
深夜0時開始ですので、皆様予約を忘れずに☆
 
最近、完全に書き方を忘れちゃったかな?と思うくらい筆の進みが遅いのですが、拍手本当にたくさんありがとうございます!!
すごい励みになってます。
 
今回の話はある種本題に行くための、前段階な話で内容的にはあんまりおもしろくないかもしれないです。
お暇な時間にお付き合い頂ければ幸いかな、とw
 
では、恒例の注意書きを読んで、「つづき」クリックで本編 『女達よ、銃を取れ』へどうぞ。
 
!注意!

・Not鋼カオ
・邪美様が主役
・働く女性の味方キャンペーン☆
・続きモノだけど単体でも読めるものを目指した
 






人生における変化とは予期せぬ時にこそ起こるものだ。
 
いつものように陰我を放つオブジェの浄化に奔走し帰宅した俺を出迎えたのは、その予期せぬ出来事。
 
あぁ、おそらくは今夜もカオルとの『不毛ではあるが嫌ではないやり取り』が繰り返されるだろう、との俺の予測は見事に裏切られることになる。
 
 
「よっ!鋼牙、悪いけどしばらく世話になるよ♪」
 
 
明朗に笑って出迎えた幼馴染に、いささか驚いた。
どこかの不良騎士じゃあるまいに。
 
「なんだ邪美・・・零ならともかく、お前が連絡もせず訪ねてくるなんてめずらしいな。」
 
チラリと彼女の後ろに隠れているカオルにも目をやると、彼女はここ数日と同じように目を泳がせた。
 
恋人から婚約者に立場が変化してからというものこの調子だ。
妙によそよそしいカオルの態度に内心首をかしげたのはこれで何度目か。
正直、今はこれ以上の混乱は避けたいのが本音である。
 
ちょっとして、ゴンザがカオルの「花嫁修業」とやらのために邪美を呼びつけたのだろうか?
当人を見つめると、俺が何を言いたいのか察した執事はブンブンと首を振って否定を示した。
・・・話が早くて助かる。
 
 
ゴンザが呼び付けたのではないとすると、邪美が個人的に用があるのか。
それとも、閑岱で何か・・・
 
 
「んー、あ~~;・・・実はさ、家出してきたんだ。」
 
言いづらそうに頭の後ろを掻きながら幼馴染が零した言葉に、俺は口を開けて間抜けな顔を晒した。
 
 


 
『女達よ、銃を取れ』
 
 
 
 
 
 
まぁ、何はともあれとりあえず。
玄関先で立ち話することもあるまい。
 
めずらしく借りてきた猫のような態度の邪美を不思議に思いながらもダイニングに招く。
 
夕食の配膳の途中だった食卓に着くと、邪美はあたりさわりのない話をし始めた。
 
「そ、そうそう!
 あんたらうまくいってるようで、安心したよ。」
 
カオルの左中指にザルバの分身が嵌っていることに目ざとく気付いていた邪美は、目線をそこに向けながら言う。
 
途端、カオルが顔を真っ赤にしてうつむいた。
その上、椅子をガタンと座ったまま動かして俺との距離を離す。
 
・・・ここまで露骨に避けられると、内心傷つきもするのだが・・・。
 
 
いや、今は俺達のことではなく邪美のことだろう。
 
「誤魔化すな。
 それよりお前、家出ってどういうことだ?
 黙って閑岱から出てきたのか?」
 
彼女の自由奔放さは昔からよく知っているが、無法をする人間ではないことも知っている。
そうまでさせるほどの事情があったに違いないのだ。
 
尋ねればやはりバツが悪そうに顔をゆがめる。
 
「実は、結婚をさ・・・」
 
その時、ガチャン!とカオルがティーカップで音を立てた。
思わず手が滑ったらしい。
 
「あ、ごっごめん!;
 続けて・・・!」
 
 
ふー、とため息をつくと邪美は再び口を開く。
 
「我雷法師がさ、そろそろ結婚をしろとうるさいんだよ・・・。」
 
今更な話で、少し意外だ。
邪美ならこの手の話は相手が誰だろうと何を言われても気にしないと思っていたし、「結婚?あぁ、まぁテキトーに」なんて軽く流していたことも知っている。
彼女らしからぬ悩みだと思った。
 
《あの世話焼きバアさんなら、言いそうなことだな。》
 
ザルバの意見はもっともだ。
むしろ我雷法師の性格を考えると何も不思議はない流れである。
それゆえ、邪美も適当に返していたのではなかったか・・・。
 
「今までも散々言われてたんだけど私がいつまで経っても結婚する気がないからさ、
 ついに実力行使に出たんだよ。」
 
邪美はどこか遠くを見るような目で、椅子の背もたれからズルリと姿勢を崩す。
 
「翼と結婚しろ、ってさ。」
 
「んぅ!!ごほっ!ごほごほ!」
 
カオルが今度は咳き込んだ。
 
「・・・大丈夫か?;」
 
「ン、だ、だいじょぶ!;
 それより、翼さんと結婚って・・!」
 
カオル、なぜお前が慌てふためく・・・。
 
「まぁね~・・そんな気はしてたんだよ。」
 
あ~あ、とため息をつきながら、邪美は椅子に掛け直して頬杖をついた。
 
「別に相手が翼で不満があるってわけじゃないんだけどさ。
 まだ結婚自体考えられないというか・・・。
 閑岱にいると法師から返事はまだか?と聞かれるし、翼とは折り合いが悪いしで居づらくてね。
 邪魔するようだけど、一晩泊めてくれないか?」
 
「それは構わない。
 好きなだけ居ていいが、閑岱には連絡しておくぞ。
 きっと心配している。」
 
「あぁ、頼むよ。」
 
 
話が一通りついたところで、ゴンザが暖かい料理を持って現れた。
 
「さぁ!お話もついたことですし、お食事にいたしましょう!
 邪美様もここにいる間はどうぞおくつろぎ下さいませ。」
 
「ありがと、ゴンザ。助かるよ。」
 
 
 
―――・・・・

 
3人で食事をしながら、邪美は鋼牙とカオルのやりとりに違和感をおぼえていた。
 
カオルが中指とはいえ、ザルバの片割れの指輪をしている・・ということは何かしらの進展があったに違いないのに、どこか二人はよそよそしい。
 
自分が関わるべき問題ではない気がするが、流石に醤油の受け渡しひとつで「あ、ああ・・・すまない」とか「う、ううん!こ、こっちこそ・・」なんてじれったいやり取りを見せられてはたまらない。
 
鋼牙のカオルに対する態度は、まるでキズに触れるような繊細さだし。
カオルはずっとあたふたしていて、碌に鋼牙の顔も見れていない。
 
めんどくさいな、この二人・・・。
 
「・・・・なぁ、お前達どうかしたのか?」
 
「べ、別になんでもない!」
「なななな何でもないよ!」
 
 
二人の声が同時にかぶった。
 
《邪美、この二人婚約したんだぜ。》
 
鋼牙の手から面白おかしそうにザルバが語るのを鋼牙が慌てて顎を引っ張った。
 
婚約?なんでさっさと結婚しないんだ?
 
そんな疑問が頭をよぎったが、自分も他人のことは言えない。
翼を嫌ってはいないのに、すぐに返事が出来ないのは理由があるからだ。
 
思えば閑岱ではじっくりと考えることも出来なかった。
 
他に行く宛てがなく、なんとなくここに来てしまったが予期せずいい見本に出会えたのかもしれない。
 
 
 
夕食を終えると、鋼牙は届いた指令書に従ってホラー狩りへと出かけて行った。
 
それを見送るカオル。
 
 
魔戒騎士の家庭ならよく見る光景だろう。
私もいずれ、翼をこんな風に送り出すことになるのか。
 
白夜騎士の務めは閑岱の守護と周辺のホラー狩り。
今は共に任務に出ることもある。
 
だが結婚をすればそうはいかないだろう。
 
果たしてただ献身的に待つ、ということが自分に出来るのか。
 
 
―――・・・・
 
 
その日の夜、あてがわれた客室を抜け出して邪美はカオルの部屋を訪れた。
 
 
「カオル、ちょっといいかい?」
 
私の部屋に訪ねてきた邪美さんは、いつもよりずっと女性的で柔らかい表情に見える。
 
部屋の中は相変わらず画材道具で散らかっていて、私は慌ててソファの上の置いてある物や上着をどけて中に招いた。
 
「・・・相変わらず油臭くて散らかってるね。」
 
以前、私の部屋で話した時も同じことを言っていたことを思い出す。
 
「えへへ、懐かしいでしょ?」
 
「褒めてないよ。
 でも確かに懐かしいね。
 あの時はまだ鋼牙と付き合ってなかったな。」
 
 
部屋に置いてある絵を眺めながら懐かしむように語る邪美の横顔に、不安がよぎった。
 
「ねぇ・・・邪美さん、私訊きたかったんだけど・・・。
 もしかして、邪美さんが翼さんと結婚考えられないのは・・・まだ鋼牙のこと・・・」
 
「あぁ~、無い無い!それは無いよ。
 結婚したくないのは別の理由さ。」
 
笑って否定されて内心ほっと息をついたけれど、邪美の心中を思うとそんな自分が不謹慎な気がした。
 
自分の結婚を勝手に決められる、ってどんな気分だろう。
 
「あんたは結婚しても画家を続けるのかい?」
 
「え?
 う、うん。
 私にとって描くことは生きることだから。」
 
それは結婚しても変わらないと思う。
相手が鋼牙で、立場上黄金騎士の妻であったとしても。
 
「ふぅん。
 “描くことは生きること”、か・・・。
 私と同じだね。」
 
 
「・・・私は子供の頃、阿門法師っていう魔戒法師に引き取られ育ててもらったんだ。
 一番古い記憶を辿ってみても、もうその頃には魔導筆を握ってた。
 師匠の背中を見つめながらさ、いつか私もこの人のように強くなるんだ、って心に決めてたんだ。
 手先の器用さは師匠には及ばなかったけど、法術に関しては閑岱じゃ一番なんて言われるくらいになった。
 ずっと、この筆で書くことで生きてきたんだ。」
 
腰に下げた魔導筆を見つめながら話す目には強い光が宿っている。
きっと私には想像もつかないような辛い修行の日々や、戦いがあったんだと思う。
 

「だけど・・・ そろそろ潮時なのかねぇ。」

 
邪美は呟くように言うと魔導筆を掲げていた腕を力なく降ろした。
 
「そんな・・・。」
 
「結婚して、系譜を継ぐ強い子を残す。
 それだって名誉なことさ。分かってる・・・。
 鈴を見てるとね、子供を持つのも良いかなぁって思うし。
 翼だっていい奴だよ。
 最近は少し頼りがいが出てきたし。
 周りも結婚を薦めてくるしさ・・・きっとそれが正しいんだろうね。」
 
 
「邪美さんはそれでいいの?
 まだ魔戒法師としてやりたいことがある、って感じてるんじゃないの?」
 
余計なお世話かもしれない。
勝手な私の意見かもしれない。
どう逆立ちしたって私は邪美さん達魔戒法師にはなれないし、その人達の気持ちも正しくは分からない。
 
でも言わずにはいられなかった。
 
私を見つめる邪美さんの目が鋭くなった気がする。
昔は彼女の強い瞳に畏怖を感じていたけれど今は見つめ返すことができる。
 
邪美はもう一度自分の筆を見つめると、強く頷いた。
 
 
「うん、決めた・・・!」
 
 
「私さ、まだ魔戒法師として前線にいたい。
 翼は性格的に女を戦わせるなんて好きじゃないし、そこは納得しないだろう。
 だから自分が納得できるまでは結婚しない。」
 
「うん・・・きっと、翼さんも分かってくれるよ!
 だって翼さん邪美さんのことすっごく好きだもん。」
 
「ふふ。
 私もその頃には、あいつに見合うくらい好きになれてるかもね?」
 
邪美さんってやっぱり素敵だなぁ・・・。
同じ女から見ても魅力的だと思う。
 
 
「ところでカオルは何で鋼牙を避けてんだ?」
 
「へっ!?
 あ~~えっと;
 避けてる訳じゃなくて・・・節度って大事でしょ?
 一度、我慢を忘れちゃうと、ずうっと鋼牙にわがままになっちゃうような気がして・・・。」
 
「女の我儘なんて可愛いもんだよ。
 大丈夫さ。」
 
 
「うん・・・・///」
 
近くに相談できる女の人なんていなかったから、邪美さんに話してなんだか気が楽になった。
亜佐美は・・・;あまり参考にならないしね・・・。
 
 
「そうだ!
 人生の先輩としてイイこと教えてあげるよ♪」
 
邪美さんは悪戯っぽく笑うと私にこっそりと耳打ちした。
聞いた内容に私は顔が燃えるように熱くなる。
 
「っ!?///」
 
信じられないような顔で見ると、魅惑的な唇で弧を描いた。
 
「わかったかい?
 私が言った、って鋼牙には内緒だよ。
 じゃ。邪魔者は明日には退散するから。」
 
ヒラヒラと手を振りながら扉に向かう邪美さんに、私は心の底から敵わないと思った。
 
「もぉ~~~!!///」
 
パタンと閉められた扉に、一人部屋に取り残された私は頬を膨らませる。
 
でもさっき言われたこと・・・
 
「鋼牙・・・明日の夜、指令書くるかなぁ・・・。」
 
 
 
 
―――・・・
 
あくる日、邪美は清々しい顏をして玄関口に立っていた。
 
「もう解決したのか?」
 
顔を見れば一目瞭然だが、昨日とはまるで違う様子に思わず尋ねていた。
 
「考えたんだけどさ、結婚はまだしないよ。
 まだ魔導筆を手放す気はないんだ。」
 
勝気に笑って見せる邪美に安心する。
 
「そうか。
 お前らしいな。」
 
「突然来て悪かったね。
 今度は菓子折りでも持ってくるよ。
 じゃあ、カオル頑張りなよ。」
 
「えっ!?う、うん;」
 
突然話を振られてカオルは驚いているようだ。
一体何のことだろう、と少し疑問に思うが気にするほどのこともない。
 
邪美を見送ると、俺はいつものようにオブジェの浄化に出かけた。
 
今夜こそはカオルとゆっくり話そう。
そう思いながら。
 
人生における変化とは予期せぬ時にこそ起こるものだ。
それに直面した時、多くの者は迷う。
 
だがいつかは必ず答えが出せるはずだ。
 
どんなに似ているように見えても昨日と今日は絶対に違う。
大切なことは、常に答えを見つけようと前進することだろう。
 
 
今日こそは、と。
 
 
 
 
 
 
To be continued?
 
邪美さん、うちの子に変なこと教えないでくださいww
 
さて、カオルちゃんは一体何を教えられたのでしょうか!?(*´∀`*)
一応続きます。
 
出来るだけ早めUP目指しますね☆
 次回も宜しくお付き合いください!

拍手[55回]

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Comments
是空様、毎回感激です!
拍手コメント本当にいつもありがとうございます!
毎回同じこと言って何もお返しできずスミマセン;

邪美様、素敵ですよね~!
MSで出演してくれてとても嬉しかったです。
鋼牙と邪美って幼馴染感が良いんですよ~!
あの空気は素敵ですよねv

翼さんとも幸せになってほしいですね~。
でも独身貴族で我雷法師みたいな存在になるのも彼女らしいのかもしれませんw

う~ん、どっちも素敵ですね!
かっこいいお姉さんに憧れます☆
Posted by 一二三(管理人)です - 2012.06.16,Sat 00:34:49 / Edit
なな様、こちらこそ一生ついていきますよw
いつものことですが、もうなな様からのメッセージが無いと始まらない!という感覚ですw
拍手とってもとってもありがとうございます!!v
感謝です(*´∀`*)

こちらこそ、一生ついていく所存ですので宜しくお願いします☆
なな様のサイトにもまた遊びに行きますね~~(*^-^*)/
Posted by 一二三(管理人)です - 2012.06.16,Sat 00:35:29 / Edit
クロ様、録画機能が無いのは辛いっすね!
メッセージありがとうございます!

魔戒指南付きかと思ってたんですが、魔戒BAR付きMAKAISENKIなんですね!
あと、3話放送の段階になってようやくもう一つ気が付いたんですが、実は「無料」放送なんですね・・・!

スカパーのチューナーさえあれば、ファミ劇契約してなくても牙狼見れるんだわ!☆
良い世の中になったなぁ~~ww(*´∀`*)
Posted by 一二三(管理人)です - 2012.06.16,Sat 00:35:52 / Edit
ちゃーみーママ様~!結婚事情はどこも大変ですよねw
今回も拍手メッセージごちそうさまですv

>『でもいずれは、鋼牙夫婦と翼夫婦でのアットホームな風景も見てみたいものです♪』

なるほどwその発想はなかった・・・!ww(*´∀`*)
一二三的アットホーム=アメリカンドラマの「フルハ〇ス」なんですが!(笑)

今回も貴重なお話ありがとうございました!
Posted by 一二三(管理人)です - 2012.06.16,Sat 00:36:19 / Edit
siva様、こんばんはです!
拍手メッセージのお返事を溜め込んでしまってすみません;
いつもとってもありがたいですv

結婚って本当に色々変わりますよねw(;^_^)
まだまだ二人を振り回す気満々マンなのでwがんばりまっす♪

これからもよろしくお付き合いくださいねv
Posted by 一二三(管理人)です - 2012.06.16,Sat 00:36:48 / Edit
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